
第82回選抜高校野球大会(甲子園球場)に出場した東海大相模は27日、福岡の自由ケ丘と1回戦で対戦した。観客席には、沖縄出身の双子の3年生、大城建二・卓三選手の両親、親族ら総勢35人が駆け付け、声援を送った。
上は80歳から下は1歳まで。大城兄弟の父・昌人さん(48)、母・淳子さん(46)に加え、親族35人が沖縄からやってきた。沖縄独特の応援スタイルの口笛を鳴らして東海ナインを鼓舞し、そのスタンドだけは、まるで沖縄代表だった。
那覇市出身の双子兄弟。二つ上の兄・昌士(東海大)さんもかつては東海大相模高で活躍しており、兄の姿を追って同校に進んで選抜出場を果たした2人に、父・昌人さんは「感無量です」。
普段から親せき付き合いは親密で、今回の応援団は自然な成り行きで結成したという。銀行員の昌人さんは「沖縄では、甲子園に出たら、みんな有給を使って応援に行くもの」とニッコリ。職場の同僚が作ってくれた応援用のタオルを持参した。
うり二つの双子だが、淳子さんによると「建二はしっかり者で、卓三はおっとり」。2人が家を出たことで「最初は家が空っぽになって寂しかった」というが、「でも会うたびに成長している」と、大舞台での勇姿に目を細めた。
試合は2―4で敗退。少年野球の監督も務める昌人さんは、「これも勝負事。すぐに切り替えてほしい。夏は2人がダイヤモンドで活躍する姿を楽しみにしています」と、息子たちを見詰めた。
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