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県高校野球春季大会:桐蔭、手堅く頂点 主戦・齊藤が躍動

高校野球 | 神奈川新聞 | 2013年5月5日(日) 00:23

桐光学園を9奪三振で完封し、捕手・伊勢(右)とタッチする桐蔭学園・齊藤=保土ケ谷・神奈川新聞スタジアム
桐光学園を9奪三振で完封し、捕手・伊勢(右)とタッチする桐蔭学園・齊藤=保土ケ谷・神奈川新聞スタジアム

 神奈川ナンバーワン左腕の座は渡さない。言葉はなくとも、投球が雄弁に語っていた。桐蔭学園のエース、齊藤が8安打9奪三振で今大会4度目の完封勝ち。昨夏の神奈川大会決勝で敗れた桐光学園を退けた。

 ライバル視する同じくサウスポーの松井が連投を回避。だが、準決勝で118球を投げていた桐蔭の背番号1は先発マウンドに立った。

 「うちはエースを立てて勝ちにいく」。試合前のミーティング。そんな土屋恵三郎監督のげきを聞いて燃えないわけにはいかない。

 右打者の内角にストレートやスライダー。外角には準々決勝の平塚学園戦から使いだしたツーシームを厳しいコースに投げ込んでいく。

 三回2死一、二塁で、桐光学園の4番植草をスライダーとツーシームを駆使して空振り三振に。昨夏の敗戦以来磨いた制球力と強気の投球で手玉に取った。

 向上したのは技術だけではない。「以前は野手のエラーで落ち込んでいたけど、切り替えて自分から(野手に)声を掛けるようにしている」。エースとしての自覚が左腕を強くしている。

 14年ぶりの優勝。それでも少し残念なのは、松井との勝負が実現しなかったからだ。残るチャンスは関東大会か本番の夏。「今は松井が上だけど、次は投げ合って勝ちたい」。勝ち気な左腕は、投手を投手たらしめるプライドを持っている。

 
 

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