21日第3試合で仙台育英(宮城)との初戦を迎える慶応。進化したエンジョイ・ベースボールのキーマンを紹介する。

「慶応の野球を楽しむことを最後まで貫けば、勝利はついてくる」。組み合わせやぐらの一番右端で、昨夏の王者・仙台育英を迎え入れたその日。主将の大村昊澄はエンジョイ・ベースボールを体現する覚悟を告げた。
「2番・二塁」。悔しさを糧に自分の立ち位置を不動のものにした。昨夏、チーム内の投票で主将に選ばれたが、森林貴彦監督(49)から伝えられた言葉は「ベンチキャプテン(控え選手)になっちゃうかもしれないぞ」。大村の心に火が付いた瞬間だった。