高校野球の名門、東海大相模で春夏4度の全国優勝と一時代を築いた門馬敬治前監督(52)が、今秋から創志学園(岡山)で指揮を執る。生まれ育った神奈川で22年間、指導に情熱を注ぎ、全国最激戦区のライバル校としのぎを削ってきた。「常に負けから学ばされた。それが神奈川の強さであり、怖さ」と門馬前監督。転換点となった5試合を通し、宿敵への思いや指導論などを余すことなく語った。
2003年夏 横浜戦
約20年の時が過ぎても、忘れ得ぬシーンがある。
2003年神奈川大会準決勝。名将・渡辺元智率いる横浜との初顔合わせは、33歳の門馬敬治が「打ちのめされた」と語る一戦となった。
0─0の二回1死三塁、カウントは1ボール1ストライク。3球目、横浜ベンチはスクイズのサインを出すもファウルになった。東海バッテリーはボール球で様子を見る。
東海大相模・門馬前監督の22年(1)名将采配に歯立たず
-
横浜との一戦に敗れて落胆の色を浮かべる門馬監督(左から2人目)=2003年7月、横浜 [写真番号:1093806]
-
【横浜―東海大相模】2回1死三塁、横浜・成瀬が先制スクイズを決める [写真番号:1093807]
-
2003年神奈川大会準決勝 東海大相模─横浜 [写真番号:1093814]