プロ野球12球団の代表者などによる臨時実行委員会が22日、東京都内のホテルで開かれ、TBSホールディングス(HD)から横浜の球団買収を決めた交流サイト運営大手、ディー・エヌ・エー(DeNA)の参入審査を行った。加藤良三コミッショナーが各球団に厳正な審査を求めたことなどから、球界参入の可否についての方向性は出ず、12月1日の臨時実行委員会とオーナー会議で結論を出すことを確認した。審議内容の詳細は明らかにされなかった。
12球団の代表らが、10日に行われたヒアリングの内容や独自に行った財務調査の結果を踏まえ、約2時間半、議論を交わした。その後、DeNAの春田真会長らが加わり、21日に競合会社のグリーとKDDIから起こされた計10億5千万円の損害賠償訴訟についてや、一部経済誌で報じられた社員のインサイダー取引疑惑、運営するサイトの健全性などに関する質問に対して約1時間、説明した。
春田会長は退室後に取材に応じ、訴訟については「違法状態は解除したと認識している」との見解を示し、インサイダー疑惑については「何もない。そもそもあの記事は誰を糾弾しているのか分からない」と述べた。全体として「しっかり(疑問に)答えられたと思う」と前向きに話した。
セ・リーグ理事長の新純生ヤクルト球団常務は、指摘された諸問題が及ぼす影響について、「私がどうのこうの言えない。各球団がそれぞれ考える」とした。
今後は、12月1日の実行委員会でDeNAの新規参入の可否について採決を採り、同日行われるオーナ会議で4分の3以上の同意が得られれば、正式に承認となる。セ・リーグ6球団は30日に理事会を開き、意見を統一するという。
【】