
プロ野球・横浜ベイスターズを保有するTBSホールディングス(HD)からの球団買収を決めた交流サイト運営大手「ディー・エヌ・エー(DeNA)」の春田真会長と守安功社長が11日、横浜市役所、県庁などを初めて訪問し、林文子市長や黒岩祐治知事らと面会した。球団買収の現状を説明するとともに、主催試合での集客力の向上や地元地域を巻き込んだ球団運営、チーム改革などについて意見を交わした。
春田会長らに黒岩知事は「人事はいきなりやるとハレーションが起こる。あまり焦らずに」とアドバイスを送り、林市長は「人気が出そうな監督、目玉のスターが欲しいなと思っている」と戦力補強を要望。ともに球団の支援を約束した。
春田会長は「特に林市長が気さくに話してくださった。今後に向けていろいろ話せるなと思った」と手応えを口にし、守安社長は「今までファンでなかった人も一緒に盛り上げられるように運営したい」と意欲的だった。
横浜スタジアムの鶴岡博社長にもあいさつした。球団に不利とされる同スタジアムとの契約内容については触れなかったというが、同社長は「若くて、前向きでいいじゃない。若い人たちから学びながら、新しいものをつくりたい」と契約改定の余地も示唆した。春田会長は「敵対する関係ではない。まずは(入場チケットの)売り上げを上げることを考えたい」と話した。
DeNAは10日、プロ野球実行委員会によるヒアリングを終え、同委員会の審議を経て最終的に12月1日に行われるオーナー会議で4分の3以上の同意を得られれば正式に球界参入が決まる。
TBSHDの武田信二常務も別の時間帯に横浜市役所や県庁を訪ね、球団譲渡の経緯を説明した。
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