
2回戦(横浜スタジアム)
オリックス
200 000 000|4
100 000 21x|2
横浜DeNA
フルマーク「山崎康が月間10S、闘争心で不安払しょく」
今までの人生で味わったことがない不安に押しつぶされそうだった。
4-2の九回。ルーキー山崎康が、危険球退場した24日の阪神戦以来となるマウンドに上がった。「ずっと怖いもの知らずでやってきたけど、一人でいるといろいろと考えてしまう」。中2日が果てしなく長かった。
先頭のT-岡田に、いきなり146キロの直球を左前に運ばれた。「打たれた瞬間、われに返った。正々堂々と勝負しよう」。本来の闘争心にようやく火が付いた。
原拓、駿太を決め球のツーシームで連続空振り三振に仕留める。最後もツーシーム。代打・竹原を遊ゴロに打ち取った。チームに交流戦初白星をもたらし、長い球団史上で初の両リーグ最速での30勝到達を果たした。
頭部死球の後、知人を通じてぶつけた阪神・上本に電話で謝罪した。上本からは「(騒ぎになって)こちらこそ、ごめんな」と寛大な言葉をもらった。球界の先輩としての気遣いがうれしく、その励ましに、この夜のセーブで応えた。
これで亜大の先輩・与田(中日)が持つ新人記録を更新する月間10セーブを達成だ。
「最後の人間として責任を背負っている。僕の投げる1球が勝ちにつながる。信念を持って投げ続けていきたい」。試練を乗り越えた右腕はそう誓うと、中畑監督とがっちり握手。指揮官も「きょうでひとつクリアできた。交流戦で一番使えるよ」と満面の笑みで信頼を寄せた。
キヨシ熱SHOW!
「(三浦)大輔がよく投げ、その空気が逆転につながった。昨日の借りを返した。きょうの試合は最高。言うことないね」
粘投の三浦は3連勝
三浦が3連勝。立ち上がりの2失点だけで7回を投げきる好投で、交流戦では2013年6月以来となる白星を手にした。
4安打を浴びた初回は苦しんだものの、90キロ台のカーブを効果的に投じることで、二回以降はベテランらしい粘投を取り戻した。
六回2死三塁では、T-岡田を内角高めの直球で空振り三振に。緩急を自在に操り、二回以降を2安打に封じ、味方の援護を呼び込んだ。
試合後は、バルディリスと石川を従えてお立ち台に上がった。右腕は「初回はどうなるかと思ったけど、我慢して踏ん張ることができた」と胸を張った。
バル、12球団からアーチ
バルディリスが放った値千金の同点弾は、記念すべきセ・パ12球団からの本塁打となった。球団では中村、ブランコ以来3人目の快挙だ。

1点を追う七回、先頭で塚原の142キロの外角直球を捉えた打球は、横浜ファンで埋まる右翼席に吸い込まれた。2010~13年に過ごしたオリックスへの“恩返し”にもなった6号ソロ。負傷欠場中の筒香にベンチで出迎えられた助っ人は「積極的に、かつコンパクトに振ってしっかりミートできるように心掛けた」と笑った。
ベネズエラ出身で米マイナーリーグ、阪神、オリックスを経て昨季から横浜DeNAでプレー。来日8年目、86発目が記念のアーチとなり、「自分では気付いていませんでしたが、素直にうれしい」と充実の表情だった。
筒香がフリー打撃
右太もも裏を痛めている筒香が27日の試合前、故障後初のフリー打撃に臨んだ。前日はティー打撃にとどめたが、この日の練習で鋭いライナーを放ち、「けがをした時よりも(箇所は)楽になってきた」と話した。中畑監督は「できる限り、明日(28日)まで使いたくない」と慎重な姿勢を見せており、出番はなかった。 (横浜)
石川(七回に決勝タイムリー) 三浦さんに勝ちを付けたいと思っていたので、うまく打てて良かった。
ロペス(一回2死二塁で2試合連続の適時打) 得点圏だったので、とにかく遠くへ飛ばそうと意識して、うまくセンターへ返すことができた。