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半世紀ぶり20勝一番乗り 5月6日・ヤクルト戦

ベイスターズ | 神奈川新聞 | 2015年5月8日(金) 03:00

9回戦(横浜スタジアム)
ヤクルト
000 000 200|2
000 103 00x|4
横浜DeNA


 新旧の戦力がかみ合っている。久保、三浦とベテランの好投で2勝して迎えたヤクルトとのカード3戦目、今度は若手がチームの勢いを加速させた。両リーグを通じて20勝一番乗りを果たした。

 1-0の六回1死から3連打でつくった満塁のチャンス。関根は1ボールから2球続いたスライダーを逃さない。3球目を右中間へ。前進守備の間を瞬く間に破った。

 「2球目の空振りで軌道が見えていた。最近取り組んでいるボールを線で捉える感覚が生きて、やっと右投手のスライダーを打てた」。19歳の新鋭は殊勲の一打に、日頃の成果を見て取る。

 3年目の三嶋が7回を2失点に抑えると、八、九回は田中、山崎康が3人で締めた。25歳の田中は防御率2・00、11ホールド。かたや守護神は亜大の先輩、与田(中日)が1990年に達成した新人記録に並ぶ8連続セーブをマークし、12度目の火消しに成功した。「チームの調子が良いからこそ。連戦で勝負の仕方が分かってきた」。大卒の22歳はルーキーらしからぬ落ち着きを見せる。

 今季先制した試合は14戦13勝。圧倒的な勝率は、ここまでリーグ最多の131得点を挙げている打線の効果的な加点や、終盤の救援陣の安定感と無縁ではない。

 セ・リーグで20勝一番乗りは巨人と同時に到達した1978年以来で、単独では69年以来ほぼ半世紀ぶりだ。新緑が芽吹く5月、もう春の珍事ではない。


 「(20勝到達一番乗りに)びっくりするわ。こんなに速くていいのか。ただ、まだジェットコースターみたいなチームだから7連敗もある。勝てるときに勝っていく」


 5連勝で単独首位に立った横浜DeNAは、8日から本拠地と新潟で2位の巨人と3連戦で激突する。今季1勝4敗と大きく負け越しているのが巨人。首位攻防戦に向けて、8日に先発予定の井納は「こんなに良いチーム状態はなかなかない。ここでプレーできている幸せもある。余裕を持って堂々とストライク先行でいけたらいい」と力強い。

 昨季の巨人戦は3試合で1勝1敗、防御率3・79。「投手が1、2点に抑えれば、最後まで結果は分からない。カードの最初なのでいい流れにしたい」。2007年6月以来の6連勝へと導くつもりだ。


 三嶋が小気味いい投球で3勝目。「3ボールになっても粘れた。テンポ良く投げられたことが大きい」と勝利以上の手応えをつかんだ。

 好投のヒントは同僚のピッチング。井納の投球間隔をストップウオッチで計測すると、自身よりも4秒ほど短かったことから改善を試みた。前回の広島戦は無四球で8回無失点、この日も1四球で7回2失点に抑え「攻撃のリズムもつくれたかなと思う。あらためてテンポの大事さを感じた」と振り返った。

 前日は三浦が23年連続勝利を達成。大先輩と自主トレに励んだ3年目は「2ランは怒られたけど三浦さんに続けて良かった」とうれしそうだった。 (横浜)


 ロペス(四回に先制タイムリー)打ったのは高めのシュート。三嶋が頑張っているし、得点がほしい場面だったのでしっかり打てて良かった。

 
 

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