2015春季キャンプ:バル「最後まで日本」 不断の努力 結果残す
ベイスターズ | 神奈川新聞 | 2015年2月19日(木) 03:00
「契約をしてもらえるなら、日本で現役を終えたい」
バルディリスにとって、日本球界こそ自らの居場所。乗り越えれば日本人扱いとなる8年目のシーズンは、とりわけ大きな意味を持つ。
昨季は139試合に出場。前年と同数の17本塁打を放ったが、打率は2割5分5厘にとどまった。シーズン後半に慢性的な下半身の痛みに悩まされたとはいえ、この数字はやはり寂しい。
「今年はそうならないように準備してきた」。ロペスに声を掛けて始めたアーリーワークも、今季に懸ける思いの表れだ。
その実績は誰もが認める。育成選手として阪神と契約して以来、オリックス、横浜DeNAと経てきた7年間で673安打80本塁打。331打点を稼いだ。得点圏打率は2割8分9厘。交流戦を除けば3割を超える勝負強さもまた、バルディリスの魅力だ。
なぜ日本で結果を残せるのか。背番号52は「秘(ひ)訣(けつ)はないよ」と前置きしつつ「慣れてきたというのもあるが、一年一年積み重ねてきたから今があるんだと思う」と続けた。広角に打ち分ける器用さと、守備力の高さを併せ持ち、不断の努力で維持していることも理由の一端だろう。
8歳の長男を筆頭に、3人の子どもは妻とともに米国フロリダ州で暮らす。妻への電話が一番の息抜きだ。「寂しいし、できることなら一緒に暮らしたい。でも日本の野球は魅力的だし、長く居続けたい」。思いにふたをし、日本で戦い続ける。
「今年は昨年以上に結果にこだわりたい。私が仕事を全うすれば、チームの結果もおのずとついてくるはず」。自らの力を再び誇示するときが近づいている。
【神奈川新聞】