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山崎康3千万円増 “父”の金言胸に来季へ

ベイスターズ | 神奈川新聞 | 2016年12月3日(土) 02:00

来季の目標を掲げる横浜DeNA・山崎康=横浜市中区の球団事務所
来季の目標を掲げる横浜DeNA・山崎康=横浜市中区の球団事務所

 横浜DeNAの山崎康晃投手(24)ら7選手が2日、横浜市中区の球団事務所で契約更改交渉に臨み、プロ野球史上初となる新人からの2年連続30セーブを記録した山崎康は3千万円増の8千万円でサインした。

 昨季は37セーブを挙げて新人王に輝いた山崎康は今季、自己最多の59試合で2勝5敗、33セーブをマーク。シーズン終盤に打ち込まれて防御率3.59と伸び悩んだ右腕は「苦しかったけどプロ野球人生の中で大きな経験になった。来季は40セーブで優勝に貢献したい」と意気込みを語った。

 また、ともに横浜高出身の後藤武敏内野手(36)は現状維持の2200万円、乙坂智外野手(22)は550万円増の1600万円で合意。プロ8年目で初めて1軍出場なしに終わった山崎憲晴内野手(29)は500万円減の1700万円で更改した。(金額は推定)


今季伸び悩み「悔しかった」
 新人の昨季から2年連続の30セーブ以上を遂げた一方で、抑えという仕事の大変さを嫌と言うほど味わった。3千万円増でサインした守護神の山崎康は会見で「悔しかった」と繰り返した。

 チームがAクラス(3位以上)入りを懸けて戦った8月、4試合連続で失点するなど月間防御率15・12と大乱調だった。一時は抑えの座を譲り、「(横浜)スタジアムに来ることが嫌になった時もあった」という。

 支えは今季限りで現役を退いた42歳の三浦の言葉だった。「長いキャリアでやっていけばそういう時もある」。24歳にとって「お父さんのような存在」から金言を受けたことで、「今後の自分のためになる」と切り替えられるようになったという。シーズンを終えた今でも「悔しさを持って今季を終えられたことは来年の材料になる」と声を大きくして言える。

 日本代表の強化試合も学びの場だった。

 11月10日のメキシコ戦は九回に救援し、4安打1死球で3失点。1死しか奪えず「ツーシームと直球だけじゃ抑えられない」と感じた。このオフは引き出しを増やすべく、スライダーに磨きをかけるつもりだ。

 日本代表はクローザーの不在を指摘され、この日の交渉のテーブルでは抑えの競争相手の新外国人右腕パットンの名が挙がったという。そのどちらもやはり「悔しい」と言い、「日本のクローザーになりたい」「新外国人選手に負けることは考えていない」と続けた。

 全てはチームのため。「僕のセーブ失敗が優勝に関わってくる」と意気込む右腕は春季キャンプのブルペンへ「早めに仕上げる。調整方法はもう段取りを取っています」と力強い。


後藤は現状維持、乙坂550万円増

 後藤は14年目の今季も主に代打を務め、勝負強さを発揮し、代打で19打数6安打、1本塁打、6打点をマーク。ただ、けがの影響から1軍に上がったのは7月ということもあって「一年(1軍に)いられなかったことに悔いが残る。走り込みでガラスの下半身を鍛え直したい」と先を見据えた。

 来季の登録名を「後藤G武敏」から「G.後藤武敏」に変更することも了承され、「前へ進む気持ちを込めた」という。同学年で今季ヤクルトに所属した新垣が現役を引退。横浜高出身の36歳は「年々、同世代の選手が引退して寂しい。そういう人たちの分もしっかりプレーしたい」と力を込めていた。

自主トレ「とことん」
 乙坂は550万円の増額サインに「後半は試合に出られなかった。覚悟が弱かった」と口元を引き締めた。

 自己最多の55試合で打率2割7分、代打では3割4分5厘の好アベレージを残したものの、印象に残るのは試合後に2軍落ちを告げられた7月22日だという。「チームは筒香さんの本塁打でサヨナラ勝ち。僕は1軍にサヨナラ。荷物をまとめている時の思いはずっと忘れていない」と語る。

 この秋はU-23(23歳以下)ワールドカップで、主力として山下幸とともに優勝に貢献した。オフは横浜高の先輩、筒香と自主トレーニングを行う予定。22歳は「筒香さんは実績を残しても向上心を絶やさない。自分も今までのオフの中で一番、とことんやる」と決心していた。

地獄のような一年
 山崎憲(春季キャンプ中に全治12カ月の大けがを負い、プロ8年目で初の1軍出場なし) 地獄のような一年。今まで生きてきた中で一年間野球ができなかったことがなかった。来季は原点に戻って、捕手を含めた内野のポジションを全てこなせるスーパーユーティリティーを求めていく。

目標打率3割1分
 山下幸(2年目のシーズン、主に代打、守備固めで62試合に出場) 球団からは「バックアップでいい働きをした」と言ってもらえたが、スタメンに定着できなかったので満足はしていない。具体的な目標? 打率3割1分くらいです。
 
来季けがなく活躍
 野川(初の契約更改を終え) 緊張で喉が渇きました。1軍の打者からスライダーで空振りを取れたことは自信になった。来季はけがなく1軍で長く活躍したい。
 
1軍に定着したい
 小林(今季は登板1試合に終わり) メンタル面を見直すために本を読んだり、自分の体を見詰め直したりしている。とにかく1軍に定着したい。ゼロからやっていきます。


ザガースキーが退団
 マイク・ザガースキー投手(33)と来季の契約を結ばないと発表した。昨季限りで広島を自由契約となった左腕はことし4月に加入し、リリーフとして32試合で3勝1敗3ホールド、防御率4・96だった。


契約更改を終え、取材に応じる横浜DeNA・後藤
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アップ提示にサインした横浜DeNA・乙坂
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3千万円増に笑顔を見せる横浜DeNA・山崎康=横浜市中区の球団事務所
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