
プロ野球セ、パ両リーグは6日、5月の月間最優秀選手(月間MVP)を発表し、セは井納投手(横浜DeNA)と雄平外野手(ヤクルト)、パは岸投手(西武)と柳田外野手(ソフトバンク)が選ばれた。井納、雄平、柳田は初受賞で、岸はパの投手部門では最長ブランクとなる6年ぶり2度目の受賞。
井納はプロ初完封を飾るなどリーグトップの4勝を挙げた。雄平は打率3割6分4厘、8本塁打、19打点に加え、リーグ1位の長打率6割4分6厘が評価された。1軍で登板した投手で、その後打者に転向した選手の受賞は1993年9月の仁村(中日)以来。
岸は5月2日のロッテ戦で無安打無得点試合を達成するなどリーグ最多の4勝を挙げ、柳田はリーグトップの打率3割9分5厘をマークした。
◆指揮官の「エース」称号も、本人は「2、3年続いたら」
「まさか自分が選ばれるとは思わなかった。自分がここにいることが場違い」。晴れの会見の席で井納は照れ笑いを見せたが、残した数字は堂々たるものだ。
5月は5試合に投げ、負けなしの4勝を挙げて防御率も2・50。23日の日本ハム戦ではプロ初完封を飾った。横浜からの選出は昨年の3、4月のブランコ以来。投手に限れば2009年4月の山口以来、実に5年ぶりの快挙である。
140キロ台後半の直球に切れのあるフォークなどを交え、テンポ良く投げるのが右腕の持ち味。今季は制球力にも磨きをかけ、昨季の5勝7敗から飛躍を遂げた。「(味方から)援護がもらえているのもテンポの良さが少なからずあると思うし、(今季は)ストライクで勝負できている」と手応えを口にする。
中畑監督からすでに「エース」の称号を与えられているが、本人は首を横に振る。「エースとは1年だけでなく、2、3年やってきてから呼ばれるものだと思う。今は自分の投球を一試合一試合することが大切」と表情を引き締めた。
【神奈川新聞】