DeNA東、新人王争いリード 2桁勝利も視野、先発の柱担う
ベイスターズ | 神奈川新聞 | 2018年8月28日(火) 02:00

横浜DeNAのドラフト1位ルーキー東が、セ・リーグの新人王争いをリードしている。23日の巨人戦でチームトップの8勝目(5敗)をマークし、目標の2桁勝利も十分に狙えるペースだ。球団では2015年にプロ野球新人記録の37セーブを挙げた山崎以来の受賞へ期待が高まるが、本人は「まだ早いかな。目の前の試合をしっかり投げたい」と先発陣の柱としての自覚をのぞかせる。
先発陣で最多の18試合に登板。規定投球回に到達し、防御率2・79はリーグ4位。奪三振数111個も同5位と堂々たる成績を残している。1年目にして球宴にも監督推薦で出場を果たした。
石田、今永、浜口ら先輩左腕も得られなかったタイトルだが、現時点でライバル不在と言っていい。開幕から起用されていた巨人の吉川尚が骨折で離脱。中日のドラフト1位鈴木博も登録を抹消されるなど、年間通して数字を残している選手は見当たらない。チーム内でもドラフト2位の神里が死球で右足甲を骨折し今季復帰は厳しい状況だ。

東の最大の武器は150キロ台の直球、変化球どれでも勝負できる制球力だが、修正能力の高さや度胸も目を引く。マウンド上で違和感があれば、イニング間のキャッチボールなどで調整。序盤に失点してもゲームをつくる安定感はずばぬけており、ラミレス監督も「ここまでは想像以上」と舌を巻く。
不振の先発陣にあって、長いイニングを投げる責任感も増してきた。「得点圏の勝負どころは球数をかける。でもそれ以外で減らせばいい」と、新人らしからぬ投球術を身に付けた。
次戦先発予定の中日戦(30日)はチーム対戦別でワーストの防御率4・63。それでも「打たれながらも粘れている。苦手意識はないです」ときっぱり。すっかり慣れ親しんだハマスタで2桁勝利に王手をかけたい。
きょうから中日3連戦 平良初戦先発「流れを」

ベイスターズは28日から、横浜スタジアムに5位中日を迎えて3連戦に挑む。今季残り31試合で2位ヤクルトまでは5・5ゲーム差。下位チームとの直接対決は何としても勝ち越したいところだ。大事な初戦のマウンドに上がる平良は「チームに流れを持ってこられるよう、先に点を取られない投球をしたい」と意欲を見せた。
ナゴヤドームで行われた14日と同じガルシアと投げ合う。前回は初回にビシエドに一発を浴びるなど5回4失点。三つの四球がいずれも失点につながった。「四球に気を付けつつ、先頭打者を打ち取れるよう意識したい」と強調した。
シーズン終盤に差し掛かり、先発ローテーションの中で投げる重みも5年目右腕はかみ締める。「最後まで1軍にいられるには目の前の中日戦が大事。しっかり打者に向かっていきたい」と自身に言い聞かせた。
2、3戦目は前回の巨人戦で零封した井納、東が先発予定。「連勝コンビ」で再びチームに良い流れを呼び込みたい。