横浜DeNAの山口俊投手(29)が27日、今季取得した国内フリーエージェント(FA)権の行使について「最大限評価してもらう球団にいくべきか、愛着ある横浜で生え抜きとして優勝を目指してやっていくのか、その葛藤がある」と揺れる心境を明かした。
この日はシーズン終了後初めて、横須賀市長浦町のベイスターズ総合グラウンドを訪れた。クライマックスシリーズ(CS)敗退後の16日に球団から今季の推定8千万円を上回る年俸と3年契約を提示されたとみられているが、「せっかく取った権利なので野球人としてどうすべきなのか。自問自答している。まだ時間があるので、しっかりと考えて結論を出したい」と言葉を選びながら慎重に語った。
プロ11年目の今季はチームトップで自己最多となる11勝(5敗)を挙げ、防御率も2・86の好成績を残した。ただ、右肩痛からCSでは登板できず「CSで貢献できなかった悔しさもある。残りたい気持ちも強い」とチームへの強い愛着ものぞかせた。
球団はこれまでFA権を行使した場合の残留は認めてこなかったが、方針を転換して慰留に努めている。