初進出したクライマックスシリーズ(CS)での敗退から一夜明けた16日、横浜DeNAのラミレス監督が広島市内のホテルで今シーズンを総括し「1年間を通してやったことを幸せに思っている。ことしはこれからAクラスであり続けるための、本当の第一歩だ」と充実した表情を浮かべた。
今季は69勝71敗3分けで2005年以来のAクラス入りを果たしながらも、就任当初に掲げた80勝には届かなかった。前日15日の試合後に戦力補強の重要性を口にしていた指揮官は、近日中にも高田繁ゼネラルマネジャー(GM)に要望するという。「長距離砲、投手陣が補強できれば、80勝に近づける。優勝を狙うためにはより戦力が必要」と重ねて強調した。
また、今季国内フリーエージェント(FA)権を取得し、行使を検討しているプロ11年目の山口についても言及。「大きな柱の一人。ぜひ残ってほしい。可能であれば、本人と話をしたい」と直接交渉で慰留に努める姿勢も示した。
今季のベストゲームには巨人とのファーストステージ第3戦を挙げた。「記憶に残るゲーム。僕たちにとってファーストステージを突破したことは大きなステップ」とうなずいた。
秋季キャンプは11月2日に鹿児島県奄美市でスタート。バントなどの小技や守備力向上を目指し、今季「70点」と自己採点した「凡事徹底」(当たり前のことを当たり前にこなす意)の完成度を高めていく。
「基本的な練習を繰り返し、選手たちが恐怖心なくやれるレベルにもっていかないといけない。ビジョンははっきりしている。このチームがより良くなるのは分かっている」と来シーズンへ力を込めた。