ルーキー 新時代の7選手(2)
ドラ4位・東妻純平 「結果」求め万全の準備
ベイスターズ | 神奈川新聞 | 2020年1月26日(日) 11:09

春夏を通じて5季連続の甲子園出場を果たし、準優勝1回。智弁和歌山高で正捕手、4番として活躍した東妻純平の実績はベイスターズのルーキーで際立っているが、「野球が正直嫌いになることもあった」。名門の重圧に耐え、一足早くプロの厳しさを味わった高校3年間でもあった。
入学直後、当時の高嶋仁監督から強肩を見初められて遊撃手から捕手に転向。豊富な練習量と非凡なセンスでレギュラーの座をつかむと、2年春の選抜は準優勝に貢献した。準決勝の東海大相模戦では体調不良ながら適時打を放ち、決勝の大阪桐蔭戦で根尾(中日)からも2点タイムリー。
ただ「うまく行きすぎていた」と述懐する。2年夏の甲子園は初戦で近江(滋賀)に敗退。「自分はできると勘違いして、欠かさなかった相手の研究がおろそかになってしまった」と悔やむ。
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「財産」と語る出会いがあった。阪神、楽天などでプレーした中谷仁監督だ。自身の入学とともに野球部コーチに就任し、東妻の2年秋から指揮官となった。
進路相談でプロ志望を伝えると「じゃあ、それなりの指導をするぞ」。同校から同じ捕手でプロの道に進み、レベルの高さを知る先輩だからこそ、練習内容も口調も厳しくなった。