8日開幕のクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージに出場する横浜DeNAは3日、横浜スタジアムで東京ガスと練習試合を行い、7-1で快勝した。
シーズン終盤から好調な打線は、東京ガスのドラフト1位候補・山岡を打ち崩すなど計16安打。桑原、梶谷の1、2番が計5安打4得点。ロペス、筒香、宮崎の主軸もそろって適時打を放った。第2戦での起用が濃厚な井納が先発し、初回に先制を許したが3回4安打1失点と好投。山崎康ら2番手以降の5投手も無失点でつないだ。
ラミレス監督は「打線はいいスイングができていた。やはり序盤から得点すれば勝つことができる。次の試合からバントを仕掛けていくよ」と話した。4日は同スタジアムで東芝と練習試合を行う。
▼練習試合(横浜スタジアム)
横浜DeNA
221 001 100-7
100 000 000-1
東京ガス
(特別ルール)
先制点で流れつかめ
桑原「つなぎ」「決める」
2死無走者からでも、わずか3球でチャンスをつくり、得点への流れを生めるのが桑原だ。
2-1の二回だった。今秋のドラフト1位候補が投じた2球目、外角に落ちる変化球に食らい付いた。一塁強襲の内野安打。続く梶谷の初球で鮮やかに二盗を決め、ロペスの左前打で生還した。
ラミレス監督は「序盤に先手を取ること」「先制点をつかむために桑原の出塁はポイント」とシーズン中から繰り返してきたが、短期決戦では先制点で流れをつかむことがさらに重要になるだろう。
この試合、猛打賞の桑原に乗せられるように2番梶谷も2安打。2人で4得点を稼ぎ出した。5年目でレギュラーをつかみ、打率2割8分4厘を残したリードオフマンは「つなげばカジさん(梶谷)の打力を生かせる」と、自覚十分だ。
指揮官はこの日、第1戦の先発が予想される巨人のエースの名を挙げ、こう言った。「菅野相手に大量得点は望めない。少ないチャンスをものにしたい」。今季、菅野相手に3割5分7厘の高打率を残している桑原には、「つなぐ」に加えて、「決める」役割でも大いに期待している。
得点圏打率はリーグ3位の3割7分。巨人戦は球団別で最多の13打点を稼ぎ、この23歳が打点を挙げた7試合は全勝と「不敗神話」もある。
「相手は関係ない。どんな形でも出塁する」。桑原はそう話しながら、「自分にチャンスで打席が回るのは下位が頑張ってつないでくれたとき。その走者は絶対にかえしたい」とポイントゲッターとしての意識も強い。つなぎ、決める1番が敵地の雰囲気をワンプレーで変え、エースを攻略してみせる。
田中「抑えて勝つ」
左腕田中が1イニングを三者凡退。巨人キラーの救援左腕は「まだまだ。もう少し微調整したい」と5日後からの大舞台を見据えた。
ストレートは130キロ台中盤ながら低めへの制球が抜群。先頭打者を二直に抑えると、続く3、4番の右打者を詰まらせ、いずれも二ゴロに打ち取った。
巨人戦は2013年9月11日以降、足掛け4シーズンの17試合連続で無失点を記録。今季は8試合5イニングで被安打3に封じ込めている背番号46は「得意な意識はない。たまたま」と意に介さず、「この時期にしびれる展開を味わえて楽しい。抑えて勝ちたい」と意気込んだ。