「誰もが憧れるスーパースター。僕なんかは到底及ばない」。米大リーグ、レイズへの移籍が決まった筒香嘉智(28)は、17日の入団会見で日本人長距離打者としてメジャーで活躍した松井秀喜(45)と比較されると、謙遜の言葉を並べた。
二刀流のエンゼルス大谷翔平(25)を除けば、15人目となる日本人野手。ただ生粋のスラッガーはメジャー通算175本塁打を放った松井だけ。左の大砲として球界屈指の座に上り詰めた「ハマの4番」が、いつかその数字を塗り替える期待が高まる。
横浜高で和製大砲を育て上げた2人の名伯楽は今、どんな思いで海を渡る筒香を見守っているのか。名将・渡辺元智(75)は「選手として一番ピークの時にメジャーに行く。苦難を乗り越えたら、とてつもない選手になってくれるのでは」と目を細めた。高校時代から「松井の後継者になれる」と言い続けていた元部長・小倉清一郎(75)も「メジャーの速球にタイミングさえ取れれば間違いなく成績は残せる」と活躍を確信している。
名門横浜高にして歴代ナンバーワンの長距離ヒッター。数々の名選手を育てた渡辺にとっても、出会いから衝撃だった。