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横浜DeNA6-11ヤクルト
継がれる精神 筒香、大躍進の功労者 9月29日・ヤクルト戦

ベイスターズ | 神奈川新聞 | 2016年9月30日(金) 02:00

大躍進のレギュラーシーズンを終えた横浜DeNA・筒香 =横浜
大躍進のレギュラーシーズンを終えた横浜DeNA・筒香 =横浜

ヤクルト
130 303 100|11
150 000 000|6
横浜DeNA

◆69勝71敗で全日程終了
 球団初のクライマックスシリーズ(CS)進出を決め、既に3位が
確定している横浜DeNAは29日、横浜スタジアムでのヤクルト戦に6-11で敗れ、69勝71敗3分けでレギュラーシーズンを終えた。勝率5割未満でCSに進出するのは、2009年のヤクルト、13年の広島、15年の阪神に続いて4チーム目。
 
 試合は今季限りでの引退を表明している現役最年長の42歳、三浦大輔投手が最後の先発登板に臨んだが、七回途中10失点で降板。敗戦投手となり、24年連続勝利のプロ野球新記録を逃した。

 三浦は2年目の1993年から勝ち星を重ね、昨季は元中日の山本昌投手、西武などで活躍した工藤公康投手(ソフトバンク監督)と並ぶ歴代1位の23年連続勝利を記録していた。試合後には引退セレモニーも行われた。

 2位巨人とのCSファーストステージ(3試合制)は10月8日に開幕。勝利チームが同12日に始まる1位広島とのCSファイナルステージ(6試合制)に出場する。

【フルマーク】筒香、大躍進の功労者 本塁打44、打点110
 七回1死。三浦が降板を告げられるとグラウンドで涙を流す選手がいた。「偉大な選手」とたたえる筒香はしかし、涙を見せなかった。スタンドの大歓声を胸に刻むかのように、三浦という大投手を目に焼き付かせるかのように、じっと見つめていた。

 悔しさもあるだろう。今季は三浦の登板試合で8打数無安打。この日も5打数で快音は響かなかった。それでも、この球団をクライマックスシリーズ(CS)に導き、何よりチームが強くなることを思っていた三浦の願いをかなえた最大の功労者だった。

 春先から打棒は衰えなかった。「打席で無駄なことは考えない。来た球を強く打つだけ」。24試合で16本のアーチを架けた7月からチームメートは変化を口にした。

 ともに主軸を担ったロペス、宮崎は言う。「頭がいい」「打席ですごく考えている」。打席での駆け引き、配球の読みの鋭さを日々実感したという。打棒を極める主砲を相手に、一、二塁間を極端に狭めるシフトを敷いた。それでも「野手がどこを守るかは関係ない。ピッチャーとの勝負に集中できている」とゆるがず結果を残し続けた。

 「あしたはあした」が口癖のラミレス監督との共鳴も大きい。サヨナラアーチを放っても、チームがCS進出を決めても「次に向かって準備するだけ」。勝っても負けても先を向く姿勢は、指揮官と重なった。

 本塁打王争いで6本差、打点王争いで8打点差の山田が率いるヤクルトは残り1試合で2冠はほぼ確実に。今季は自己最高の打率3割2分2厘、44本塁打、110打点。「CSでもやることは変わらない」。底知れぬ24歳が未知の舞台でファンの夢をつなぐ。

◆ラミちゃん☆ゲッツ
 「みなさんの声援のおかげで、ここまで来ることができた。もうBクラスではない。Aクラスであることを伝えたい。次の目標はCSを勝ち抜き、日本一になること」

◆梶谷、序盤で3打点
 梶谷が二回までに3打点と引退登板の三浦を援護した。一回に自己最多を更新する18号ソロで試合を振り出しに戻すと、二回にも再び同点とする2点打をマーク。安打で出塁していた三走の42歳を迎え入れた。

 プロ10年目はこれまで一度も三浦と食事に行く縁はなかったという。それでも、模範となるベテランのために「何としても勝ちたい」という思いをバットに込めていた。

 今季は春季キャンプで左脇腹を痛めて出遅れたが、1カ月遅れで復帰すると5月は16勝7敗1分けの快進撃に導いた。苦手の夏場も開幕前に体重を増量させた効果もあって克服し、序盤の31試合の欠場を感じさせない本塁打数に実らせた。

◆ロペス豪快一発締め
 中軸の一人として4番筒香を支えたロペスがレギュラーシーズン最終戦も一発で締めくくった。

 4-4の二回2死二塁、内角高めに浮いたスライダーを両肘を畳みながら豪快に引っ張った。左翼席へ突き刺さる一時勝ち越しの2ランに「得点圏に走者がいたので、いつも以上に集中して打席に入ったよ」と満足げだった。

 今季は34本塁打で来日通算100号まであと1本とし、95打点も自己最多。「日本の投手にさらに適応している」とたたえるラミレス監督に、自身は「今年はあくまで今年。来年は別もの。まだクライマックスシリーズも残っている」と気の緩みはない。

◆選手ひと言
 南場オーナー(三浦の引退登板に) きょうはオーナーという立場ではなく、一ファンとして涙しながら応援させていただきました。緩急を生かした投球、そして積み重ねた八つの三振。若手投手陣も、きょうの三浦さんの投球から大いに学んだのではと思います。本当に25年間お疲れさまでした。

 
 

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