ラミレス監督就任後のワースト記録を更新する8連敗のベイスターズ。今永、大貫ら投手陣が奮闘する中、急激に冷え込んだ打線が深刻だ。連敗が始まった試合の前後で打撃陣の成績を比べると、本塁打数はさほど変わらないが、得点力は大幅に低下。27日からの10連戦で反攻するには、開幕から不振にあえぐ宮崎らの復調が大きな鍵となる。
40点と16点。これは6勝2敗だった今月6日から14日の8試合と、8連敗を喫した16日から25日の合計得点だ。8連敗中に先制したのは1度だけ。五回までに得点できたのは3試合でいずれも1点と、相手先発を打ちあぐねている。
個人で見ても打率は低下傾向にある。3割7分だった筒香は、13日の広島戦で死球を受けた影響で1割4分3厘に。ロペス、伊藤光らも数字を落とし、好調のリードオフマン神里でさえ1割近く下げた。主力ではソトが打率は大幅に上げたが、得点圏打率は1割2分5厘と低迷する。23日の阪神戦では4併殺。チームは試合前に相手投手を映像で分析した上で狙い球を絞っているが、青山ヘッドコーチは「速い球に差し込まれている打者が多い」と嘆く。
指揮官はソトを2番に起用するなど、日替わりでオーダーを試し続けている。開幕当初こそ、粘りと機動力を生かしながら上位下位の打線がつながったものの、最近はリーグ最多本塁打を放ちながら最少得点に沈んだ昨季と同じ攻撃パターンをたどっている。
昨季まで2年連続で打率3割をマークした宮崎は1割台。自ら勝負と位置付ける「3年目」は苦しいスタートだが「求められることが大きくなったのは分かっている」と試合後も汗を流す。首脳陣は「珍しく手打ちになって打球が飛んでいない。何とか打開してほしい」と快音を待っている。
宮崎に限らず、連日深夜までバットを振っているナインたち。主将筒香は「チームで戦っているので誰に責任があるとかではない」。支え合いながらこの難局を乗り越え、再び上昇カーブを目指す。