待望の“初安打”はエース三浦から-。筒香がシート打撃で左翼フェンス直撃の二塁打を放ち「とりあえず1本出てよかった。反対方向に大きいのが打てて満足」と表情をほころばせた。
第1打席のカウント1-1からの3球目。外角高めに来た129キロの直球を逆らわずに流すと、大きな飛球が左翼へ。打球は背走するスレッジを越え、筒香は二塁ベースに駆け込んだ。「逆風じゃなかったら入ったんじゃないの? やっぱり筒香の打球は伸びるね」と尾花監督を驚かす一打だった。
塁上で笑みがこぼれたのも無理はない。紅白戦2試合で6打数無安打。少なからぬプレッシャーを感じていたはずだ。しかも相手は通算135勝の大エース。
「三浦さんはまだ調整段階だろうけど、誰もが知っている投手から打ててうれしい」と筒香。記念のボールを渡され、大切にしまった。
続く第2打席は見逃し三振。2-1から木塚が投じた122キロのスライダーに手が出なかった。いまだ、変化球をとらえられていない。
筒香は試合後「調子がいいとボールの縫い目が見える。早くそのレベルまで上げたい」と語った。「感覚と(実際のスイングが)一致していない。少しのズレを直したい」とも。
本調子まであと少し。大きな放物線が柵を越えるのは、そう遠くなさそうだ。
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