「1年間をただ棒に振っただけだった」。先発の一角として期待されながら、1軍登板わずか3試合(2勝1敗)に終わった国吉は悔しさをにじませた。
2軍で開幕を迎え、4月に腰痛を発症した。1軍昇格を果たした直後の8月25日の巨人戦は6回15安打11失点。直後に2軍降格すると、今度は右肩を痛めた。キャッチボールすらできず、秋季キャンプに参加できなかった。
196センチ、100キロの堂々たる体格は150キロ超の剛球を生み出す一方、故障の要因にもなった。友利投手コーチ(当時)は「体が大きいと(体の)コントロールが難しい。特に国吉は上半身に対して下半身が弱い」と見抜き、ひたすら走り込みを命じていた。
国吉自身「これまでの投げ方は体に負担がかかっていた。効率的な体の動かし方を見つけないと」と自覚している。手本にするのはダルビッシュ(レンジャーズ)。「大きい体をあそこまで柔軟に使えるのはすごい。少しでも近づきたい」。オフはリハビリの傍ら、自らの「型」を模索していく。
「期待されていることは分かっている。来年はいいスタートを切りたい」。22歳は名誉挽回を誓い、5年目に臨む。
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