プロ野球・横浜DeNAベイスターズのオフィシャルショップが3日、横浜市中区の横浜スタジアムにオープンした。同日予定されていた本拠地開幕戦は、荒天のため中止に。入場券はほぼ完売状態だっただけに関係者の落胆は大きかったが、横浜スタジアム改造の目玉ともいえるショップは予定通り開店し、大勢のファンが列をつくった。
昼すぎにショップの前でセレモニーが催され、池田純球団社長は「ファンの方々と一緒に築いていきたい。横浜の新たな観光名所に」と喜びをにじませた。横浜スタジアムの鶴岡博社長は「球団と球場が最初にやった仕事。夢、感動、希望を与えられると思う」と胸を張った。1日に横浜DeNAの初の勝利投手となった三浦大輔選手も「みなさんと一緒に戦っていきたい」と呼び掛けた。
店舗は入場券がなくても入れるスタジアム正面にあり、「港町横浜」を連想させる青を基調とし、壁面にチームの象徴である星形の模様が施された。中畑清監督や地元横浜高校出身の筒香嘉智内野手をはじめとするチームのオフィシャルグッズが並び、今後は1日に初勝利を挙げた際のウイニングボールも飾られる。
ショップは球団が球場に賃料を支払い、収益はすべて球団が得る新たな試み。3月末に着工して24時間態勢で3日間の急ピッチで仕上げ、前日は球団職員が徹夜で準備を整えた。初日は入店を待つファンの列が数時間途切れなかった。
一方で、球団は「地元開幕戦を満員に」を合言葉に、ショップの準備と並行してさまざまな開幕PRを行ってきただけに、池田社長は曇り空を見上げて「できそうなのにな。仕方ないけど」と試合の中止が恨めしそう。それでも「その辺(天候に左右されるの)がこのビジネスの面白さ。どこかで取り戻したい」と切り替えていた。