緊迫感が段違いに増した一戦必勝のトーナメントに入っても、横浜DeNAの若き主砲はスター軍団の中に名を連ねた。牧が準々決勝のイタリア戦に「7番・二塁」でスタメン出場。攻守で役割を全うした。
村上(ヤクルト)の適時二塁打などで押せ押せムードの五回無死二塁では、右翼フェンス手前に飛球を運んできっちり二走を進めた。守備でも鋭く低い難しいライナーがワンバウンドしたところをグラブで前に落として冷静に処理。中国戦後には「(大谷が投げる後ろで)感動しながら守っていた」と高揚を隠さなかった牧が、好守で大谷を鼓舞した。
試合前、日本代表の栗山監督はスタメンについて話していた。「イタリアにはいいピッチャーがいる。そういう投手に対して今の状況で一番点が取れる形を模索した」と。ベストメンバーに選ばれた牧は、頂点を懸けた試合できっと躍動する姿を見せてくれる。(中西 悠)