横浜DeNA9-2阪神
耐えた末に4月16日以来の白星が転がり込んだ。約3カ月ぶりに先発した横浜DeNAの上茶谷が5回2失点と粘りの投球で、7勝を挙げたルーキーイヤー以来の3勝目を手にした。
不安定な立ち上がりを、バッテリーを組むベテランに救われた。初回に先頭から連続四球でピンチを招いたが、「(伊藤から)『しばくぞ』と。柔らかくなったというか、ちょっと笑いが出て、そこで何か解けて良くなった」。開き直りが奏功し、徐々に生命線の力強い内角球を取り戻した。
1点差に詰め寄った直後の五回は、左の中野に内角を5球続けてカットボールで打ち取るなど三者凡退。「丁寧に投げ、野手の守備にも助けられて主導権を与えなかったことは良かった」と味方の猛攻につなげた。
2桁勝利を目指して臨んだ4年目の今季はここまで6敗。6月8日の日本ハム戦(札幌ドーム)では左足首の捻挫に見舞われ、夏場には新型コロナウイルスの陽性判定も重なった。
長い2軍調整が続き、「チームが良い時にテレビの前でしか応援できなかった。準備してきて、勝ちたいという思いが強かった」。正念場の9月に間に合った右腕の巻き返しはここからだ。(藤江 広祐)
DeNA上茶谷を救った伊藤の一言 「しばくぞ」で3勝目
3勝目を挙げた横浜DeNAの上茶谷=横浜 [写真番号:1111151]
1回、1死も取れず先制されマウンドで励まされる横浜DeNAの上茶谷=横浜(立石 祐志写す) [写真番号:1111162]
3勝目をあげた上茶谷=横浜(立石 祐志写す) [写真番号:1111163]