三浦大輔新監督率いる横浜DeNAは15試合を終えて最下位と苦しいスタートになった。主将2年目のシーズンを迎えた佐野恵太外野手(26)はよもやの開幕6連敗に「焦りはあった」と吐露する。23年ぶりのリーグ優勝を目指し、開幕戦で示した行動への思い、さらに4番としてチームを支えていく強い責任感を語った。(聞き手・松村 祐介)
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開幕から9試合目。横浜スタジアムで今季初勝利を挙げられた。ファンの方にお待たせしてしまった。喜んでくれる姿をグラウンドから見て、もっと早く、もっと多くの勝利を一緒に喜びたかったと強く思った。
リーグ2連覇の巨人との開幕戦。去年ほとんど攻略できなかった菅野さんにチーム全員で点を取っていくことはできた。でも3連戦で接戦をものにする巨人の力を感じた。そういう試合をしっかりと勝ち取っていかないといけない。
開幕戦前には選手、首脳陣、スタッフ全員の手の甲にペンで「一」と記して回った。手に書いたのは目に触れやすいかなと思って。チームとして一つになって戦っていけるように何かないかなって春季キャンプの頃から考えていた。
開幕から勝てないのは僕も初めての経験だった。しかも監督が代わって1年目のタイミング。三浦監督は常に選手を信じてくれた。監督に早く1勝をプレゼントしたいっていう焦りが、みんなすごくあった。毎試合申し訳ないなと感じていた。
連敗中はいろいろ考えたり思ったりしていたことが表情に出て、ベンチは暗い雰囲気になりそうだった。その日のうちに切り替えて、次の日いい顔で会いましょうと声を掛けていた。
開幕から自分の打撃の状態は、良くもなく悪くもなくというところ。もっとチャンスで打って打点を増やさないといけない。力みはどうしても出る。そういう状況でもいい成績を残せるように準備したい。まだ100試合以上ある。状態が今より悪くならないように気を付けている。
外国人選手が合流すればもちろん戦力は上がるけど、いま戦っているメンバーも高い競争意識を持っている。僕も自分のポジションを誰かに渡さないようにと思っている。それはチームにとってプラス。ここから勢いを付けていきたい。
チームの現状や自身の思いを打ち明ける企画「Captain’s Note」を今季も掲載します。
2年目主将・佐野恵太が記した「一」の思いと焦る心
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今季初勝利をチームメートと喜ぶ佐野=4日、横浜 [写真番号:582237]
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手の甲に記されたブルーのライン=3月26日、東京ドーム [写真番号:582252]
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手の甲にブルーのラインが記された横浜DeNAの選手ら=3月26日、東京ドーム [写真番号:582253]