横浜DeNA2-3巨人
球界屈指の大エースとの投げ合いにも上茶谷は動じていなかった。
球威ある真っすぐとカットボールなどを低めに集め、巨人打線に相対する。初回、先頭坂本に左前打を許すも後続を2者連続三振に仕留め、この回を無失点。三回までゼロを連ねた。
「何をとってもすごくて参考にできない」という菅野との対戦。だからこそ、一球の重さを痛感した。四回2死一塁。大城への1ボールからのチェンジアップが高めに入った。白球は瞬く間に右翼席上段へ。「悔いに残る一球となった」と唇をかみしめた。
今季5試合目の先発でも勝ち星はつかめなかったが、手応えは得た。「きょうのように全球種を使い、もっと低めに丁寧に投げればより良い結果につながる」。過酷な13連戦の初戦で6イニングを投げた意義も大きい。
たった1球の失投が勝敗に直結する怖さ、そして確かな好感触。2年目の飛躍へ、その手掛かりになったはずだ。