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逆境を糧に「攻め」磨く カヌー・足立和也(上)

スポーツ | 神奈川新聞 | 2020年11月19日(木) 17:50

 カヌー・スラローム男子カヤックシングルの東京五輪日本代表、足立和也(ヤマネ鉄工建設)。相模原で生まれ育ち、ジュニア時代から世界を知る逸材が力を蓄えたのは、不退転の決意で向かった山口県の山中だった。ようやく手にした五輪切符も、待っていたのは新型コロナウイルスによる1年延期。それでも、諦めなければ道は開ける。競技さながら人生の激流に挑んできた30歳は泰然としている。

カヌー・ 足立和也

 一つの椅子を巡る争いは熾烈(しれつ)だった。2019年10月20日、東京五輪代表最終選考会を兼ねたNHK杯国際スラローム大会。足立の前に立ちはだかったのは4大会連続の五輪を狙う矢沢一輝だ。

 2学年上の宿敵は最終選考会までの獲得ポイントで一歩リード。足立が覆す道は一つしかなかった。

 激流に身を投じ、途中に設けられた20前後のゲートを通過し、タイムを競う。不通過や接触の罰則と隣り合わせに、いかにスピードを殺さず、よりゲートの近くを旋回できるか。求められるのは力と技術の両立だ。

 「ペナルティーを取られるリスクがあるからいつも怖い。でも攻めていかなければ勝てない」

 果たしてライバルが準決勝で敗退するのを尻目に、足立は日本勢最高の4位でフィニッシュ。「ほっとしているのとうれしいのと、気持ちが入り交じって言葉にできない」。目元に光るのは涙か西日のまぶしさか。

 念願の五輪切符だった。4年前、リオデジャネイロ大会にはわずかに届かなかった。

 「一度は折れましたよ。その後なにもできなかったし、練習に身も入らなかった」

 ただ、刻まれたのは無念さだけではない。

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