仲良くなりたいから
教室に行こう 平塚市立金目幼稚園、金目中学校
教育 | 神奈川新聞 | 2015年3月2日(月) 17:30
昨年6月に近所の幼稚園を訪問した中学生たち。今度は園児たちを中学校に招待した。
「おにいちゃんおねえちゃんにあえるひは、あといくつ?」
園児たちは、指折り数えて12月4日を迎えた。
4歳児ことり組24人が、普段よりも少し長めのお散歩で中学校にやってきた。
中学生が口火を切る。
「みんなと仲良くなるために、最初に『じゃんけん列車』をします」
「『じゃんけんれっしゃ』って、なに?」
「え? じゃんけんして、電車みたいなのを、つくります」
「えー? わかんない」
「あ、それって、まけたら、かったひとのうしろにくっつくやつ?」
「そう、それ!」
「それでどうするの?」
緊張気味の中学生に対して、園児たちから、思いついたままの言葉が飛び出す。
「えーっと、前の人の肩に手を…あっ! 届かないかっ!」
みんな大笑い。中学生の肩は高すぎた。
「それじゃ腰にします」
「なんで、てをやるの?」
「えーと…」
「わかった! ながくするんだ」
「そう、そんな感じ」
「ながいと、かち?」
「そう、その通り!」
会話が弾むうちに、園児も中学生も笑顔になっていく。
「次は、私たちが作った絵本を読み聞かせします」
「わぁーい」
園児たちは担当の中学生の直ぐ目の前にしゃがみこんだ。膝の上に座り込む園児もいる。
中学生とふれ合い体験をした園児たちが、園に戻って担任の先生にお願いした。
「せんせい、あのね。おにいちゃんおねえちゃんに、おてがみ、かきたいの。かくのおしえて」
ふれ合って感じた体験は、自然に学びの芽生えを育んでいく。
さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート
神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f420082/