2014年11月6日、「ドリンクサービス班」のスタッフ9人は、開店準備に忙しい。
みどり養護学校中学部では、週1回、全学年46人を6グループに分けた作業班授業を行っている。「ドリンクサービス班」は、カフェの運営や配達のサービスを通して、友達や教員と関わりながら、働く喜びを味わうことを目的としている。
校舎2階の中学部教室にカフェがオープンすると、他の作業班で休憩時間になった生徒が続々と来店する。お客さんがどっと来ても、スタッフはあわてない。
お茶は、写真入りの手順書通りに入れる。配達は、傾いてもこぼれないお盆を使う。コースターとランチョンマットを同じ色のところに置けば大丈夫だ。こんな仕組みがあるから自信を持って1人で接客できる。
時には小学部や高等部の児童生徒も来店するので、
「○○さんはふれあいデー(作業班バザー)には来てくれるかな?」
「来てくれるといいね!」
「ふれあいデーでおいしい飲み物が出せるように頑張ろう!」と、目標を持つスタッフも出てきている。
家庭でも、変化が見られた。お母さんがお茶を入れようとした時、「私が手伝う」といって、家族みんなでおいしいお茶を飲んだ。その後、家族のお茶を入れることが、家庭での彼女の役割となったそうだ。
活動後にはみんなでお茶タイムが待っている。
「あまーい」とおいしそうに飲む顔には、達成感が弾(はじ)けている。
「自分たちの力で、できるんだ!」、そんな思いを共有することが生徒たちのやる気につながっている。
「冬になったらココアを入れたいね」
さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート
神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f420082/