遊びから育む心と体
アスレチックを組み立て、自ら動く

緑豊かな山北町の岸幼稚園。園庭では園児たちが、木の板や跳び箱、フープやタイヤなどを組み合わせたアスレチックで遊んでいる。
このアスレチックコースをつくったのは、にじ組(年長)のお兄さんやお姉さん。先生は、安全に配慮しながら見守っている。それを見て、つき組(年中)の子どもたちも、小さな板やフープを並べるなどして仲間入り。
「ここからスタートしようよ」「ねえねえ、これはどこに置く?」「手伝うよ」「ありがとう」「ほし組(年少)さんもできるかな?」「ここに置こうと思うんだけど」「いいね!」。みんなで、相談しながらアスレチックを組み立てた。高いところ、低いところ、曲がるところなど工夫がいっぱいだ。木の板を箱の上に渡し、なかには、ぐらぐらするところもある、ちょっとスリルのあるアスレチックが出来上がった。

「こんなの簡単!わたしどんどん歩けるよ!」。完成したアスレチックの板の上を、にじ組のお姉さんは、すたすた歩いていく。その姿を見て、こわごわ挑戦を始めたほし組さん。「大丈夫?」「手をつなごうか」「ゆっくり行ってごらん」。お兄さんが、優しく声を掛け、手をつないで横を歩いてくれた。
コースに慣れてきたつき組さんは、じゃんけん遊びを始めたり、忍者修行ごっこをしたりするなど、自分たちで遊びを考え、楽しんでいる。やってみたくなるような仕掛けのある環境で、子どもたちは次々と遊びを考え、自ら動き始める。
山北町では、幼稚園・こども園・保育園が、幼児の遊びを通した心と体を育む保育に取り組んでいる。
工夫され、考えられた支援と環境の中で、先生たちの見守りの下、今日も子どもたちは、自ら遊びをつくり出している。
さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート
神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f420082/