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川崎市立木月小学校(川崎市中原区)

教育 | 神奈川新聞 | 2018年10月30日(火) 16:12

慶大と「ケーキ」連携 
科学で分析、「人間の注意力はあいまい」 


パスの回数を答える子どもたち
パスの回数を答える子どもたち

 10月1日、台風一過の真夏日となった理科室では、5年生の「ケーキ☆サイエンス」が行われている。と言っても、お菓子のケーキを科学するのではない。

 木月小学校の児童が、慶応義塾大学理工学部の先生から、さまざまな科学に触れることを通して生き方を学ぶ、「慶(ケー)応」と「木(キ)月」の科学の授業だ。3年生から6年生の児童が、理工学部のキャンパスを訪問して体験学習をしたり、出前授業を受けたりしており、10年以上続いている。

 この日は人間工学を専門とする大学の先生による出前授業で、テーマは『ヒューマン・エラー』。「人間の注意力」についての学習では、白い服と黒い服を着た数人がボールをパスする様子の動画がモニターに流れる。

 「白い服の人が、パスを何回していたでしょうか」という先生の問い掛けに、児童は画面を凝視する。

 「15回」「16回」「10回」と児童が次々と答える。

 「正解は16回です。ところで、途中で画面に何か出てきたけど気付きませんでしたか」

 先生の問いに一瞬、教室が静まり返る。

 「猿が出てきた」と1人の児童が答える。「えっ?」と驚きの声が上がる。

 「そうですね。ゴリラが出てきていました。もう1回見てみましょう」


紙には距離を変えると見え方が異なる絵が描かれている
紙には距離を変えると見え方が異なる絵が描かれている

 児童の注意は登場するゴリラに集中する。「ゴリラだ!」「本当だ!」と児童が気付く。

 すると先生は、「カーテンの色が途中で変わったことには気付きましたか」と問う。「えっ?」、「色が変わったの?」

 こうした人間の特性を科学の目で分析し、安全な社会をつくるための話に児童は聞き入った。

 「人間の注意力はあいまいだと思った」「忘れものをしないために記録や確認をしようと思う」など、振り返りには生活に生かそうとする児童の姿があった。


さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート

神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f420082/

 
 

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