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真鶴町立ひなづる幼稚園(真鶴町)

教育 | 神奈川新聞 | 2018年10月23日(火) 11:48

動き共有新たな遊び
イメージ広がり「ブルドーザーだ」 


「ブルドーザーになって砂集め」
「ブルドーザーになって砂集め」

 秋風を爽やかに感じる9月、3歳児が園庭に出て、遊び始めた。

 何人かがフープをおなかの辺りに抱え、園庭を走り回る。1人が走り始めると、次々に続いていく。どの子も笑顔で、ひたすら走っている。

 次に、フープを地面に着けたまま園庭のトラックを走り始める。
「♪前へ 前へ チャチャチャチャ」と即興の歌を繰り返し口ずさみながら、トラックを何周も回り始めた。面白そうな動きと歌に誘われて、友達がまねをし始める。子どもたちのイメージはどんどん広がり、そのうちに「ブルドーザーだ」と、砂を集め始めた。

 フープを持っている子たちが、次から次へとブルドーザーに変身していった。複数のブルドーザーが砂を同じ場所に集め始める。ある園児は、1本だったフープを2本に重ねて集めていた。1人のアイデアがみんなのアイデアになり、たくさんの砂が集まり始めた。砂を集めている子たちのそばで、1人の子が別の場所に砂を集め始めた。

 「こっちの方が大きいよ」

 自然と大きさ比べが始まった。すると、どちらのブルドーザーの動きも速くなってきた。どちらも大きな山を作ろうと必死な様子だ。


「山を作ろう!」
「山を作ろう!」

 ある子が、山の上に飾りの棒を挿すと、それを見た他の子も自分たちの山に飾りが欲しくなったようだ。そこで、隣の山にある棒を自分たちの山に挿してみる。少し満足げな様子だったが、すぐに元の山に戻した。そして、自分で棒を探して挿すと、さらに満面の笑みになった。

 遊びの中で言葉を交わすことは少ないが、頭をフル回転させて、次から次へと新たな遊びを作り出していく。

 友だちの動きを全身で感じながら、共有して楽しさを追求していく。

 降園後の園庭には、小さな砂の山が、爽やかな秋風に楽しそうに吹かれていた。


さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート

神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f420082/

 
 

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