対話を楽しみ総復習
プログラミングで学びを価値付け

2月半ば。子どもたちが小学校6年間の算数の総まとめに取り組んでいる。一人一人がタブレットパソコンを手に、プログラミングの命令を組み合わせ、数を入力することで、「倍数と公倍数」の復習をする。
始めに先生が「3の倍数って、どんな数だった」と問う。即座に「3ずつ増える」「3の段の数」と、子どもたちが答えを返す。「そうだったね」と、先生はうなずき、「『何で割ったら余りが何になる』というプログラミングの命令をどう使ったらいいかな」と問い掛ける。
ある子どもは「3で割って余りが0でいいよね」と、隣の子と確かめ合う。そして、一人一人がプログラミングの命令を選択し、数値を入力すると、画面には、3、6、9…と3の倍数が表示され、続けて「ステージクリア、おめでとうございます」と表示された。

「OK。次はレベルが上がるよ」「3と5の公倍数を表示するには、どんなプログラムをつくったらいいだろうか」と、先生が新たな課題を提示する。一人一人が画面上のプログラミングの命令を確かめながら組み合わせ、数値を入力する。1人で黙々と進めている子。「どの命令を入れたらいいのかな」「もし何かつ何なら、という命令使うよね」などと近くの友達と相談しながら進めている子。「残念、不正解だ。えっ、何でだろう」と、組み合わせた命令を確かめ、考え直している子など、取り組む姿はさまざまだが、課題の解決へ着実に進んでいる。
授業の最後に、先生が「間違えてもいいんです。どこか間違っているときに、どこを直したらいいのだろうと考えることがとても大切です。みんながそれをできていたのでよかったです」と、子どもたちの学びを価値付ける。
プログラミングの手法を用いて、対話を楽しみながら算数の復習をすることができた。
さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート
神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f420082/