共に活動し認め合う
フェスティバルで生徒同士距離感縮め

「これからウインターフェスティバルを始めます」。息の合った司会者2人のあいさつで、和やかに始まった。県立岩戸養護学校で肢体不自由教育部門と知的障害教育部門に在籍する高等部生徒同士が交流するウインターフェスティバルが、12月に行われた。
普段は、それぞれの部門で授業を行うことが多い生徒たち。だからこそ、交流する友人と共に充実した会にするため、フェスティバルの準備に熱がこもる。
肢体不自由教育部門の生徒は、貼りたいシールを視線で教員に伝えて心のこもったカードを作り上げた。教員が「プレゼントするのが楽しみだね」と言葉を掛けると、生徒は満面の笑みを浮かべて答えていた。
知的障害教育部門の生徒たちは、肢体不自由教育部門の生徒と楽しい時間を過ごせるように、一緒に行う合唱や球技「ボッチャ」の練習に取り組んだ。

司会は両部門から生徒1人ずつが担当し、事前に原稿の読み合わせをした。最初は「うまく話せるかな」と不安そうに話す生徒も、練習を進めるうちに、互いに気遣いながら進められるようになっていた。
本番当日。司会の生徒たちは、練習の成果もあり、息の合った進行で、会を盛り上げていく。ボッチャでは、対戦相手からも「頑張れー」と応援の声が響き、お互いを励まし合う。プレゼント交換では、手作りプレゼントを受け取ると、互いに褒め合うなど、一緒に活動を進めていくうちに、生徒同士の距離感はさらに縮まっていった。
ウインターフェスティバルのような活動をきっかけとして、同世代との交流を深めるだけでなく、共に活動する楽しさと互いを認め合うことを感じた生徒たち。満足した笑顔があふれていた。
さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート
神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f420082/