創造力豊かな曲作り
教室に行こう 横須賀市立神明中学校(横須賀市神明町)
教育 | 神奈川新聞 | 2018年3月5日(月) 13:24
生徒たちの視線が先生に集まった。今、まさに先生によるリコーダー演奏が始まろうとしている。1月30日、中学校1年生の音楽の授業だ。
曲は、前回の授業で生徒たちが自作した仕事歌と子守歌。楽譜につづった音符がどのような音楽として表されるのか、生徒たちの表情は期待でいっぱいだ。先生は、四つの作品を演奏した。
「みなさん。一つ目の曲は、仕事歌と子守歌のどちらか分かりますか」と先生が問い掛けると、「この曲は仕事歌。元気に仕事ができる雰囲気が出ているから」。生徒たちが自分の意見を次々に発言していく。
「きょうは、みなさんが作った旋律を、より豊かな表現になるようにしていきましょう」「例えば…」と、先生が楽譜に強弱記号などを書き加えていく。
「高い音を低い音に変えて演奏したり、仕事歌に合いの手を入れたりすると、どんな感じがするかな」「いろいろと試してみながら工夫してみましょう」
生徒たちの曲のアレンジが始まった。グループになり、アイデアを出し合いながら作品を演奏していく。
「この曲は、仕事歌だから、弾むようなリズムに変えてみようよ」「演奏してみて」「すごい! いい感じだね」「最初の音を少し強くしてみたら、感じが変わるかな」「自分が演奏するから、みんなは休符のところでハイハイって合いの手を入れてね」
勢いのある演奏に他の班の注目が集まった。
子守歌を作っている班は「だんだん弱く歌うと赤ちゃんが気持ちよく眠れそうだね」と、最後のフレーズにデクレシェンドを書き加えた。
すぐに結論を出さず、さまざまな可能性を試し工夫していく過程で、創造力がより豊かになっていく。次は、すてきに仕上がった作品をいよいよ自分たちで披露する。生徒たちの期待は膨らんでいく。
さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート
神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f420082/