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教室に行こう
箱根町立箱根の森小学校(箱根町宮城野)

教育 | 神奈川新聞 | 2021年11月29日(月) 15:00

地域の伝統を大切に
寄せ木組み合わせコースターづくり

試行錯誤しながらお気に入りの模様を作る

 「この材料とこの材料を、この向きでくっつけると、こんな模様ができるよ」「うわー、とってもきれい!」

 箱根の森小学校では、年に1回各学年で、子どもたちが保護者とともに行う「ふれあい活動」を実施している。この日は、3年生による箱根寄木(よせぎ)細工を使ったコースターづくり。保護者も活動に加わり、子どもたちはどこか照れながらも張り切った表情で取り組んでいる。

 見本を参考にしながら、自分が作りたい模様になるよう、まずは寄せ木をパズルのように動かし、お気に入りの模様を作り上げていく。「この向きでくっつけたらいいんじゃないの?」。保護者も思わず手を出してしまい、子どもたちと一緒になって寄せ木を組み合わせる。

 向きを変えたりくっつけるところを変えたりするだけで、違った模様を見せる寄せ木。そのうち、見本にはない模様を作ってみようと挑戦する子どもも出てきた。

保護者も一緒に寄せ木を組み合わせる

 「私はこんな模様に挑戦してみようと思う!」「せっかく接着剤でくっつけたのに、ずれちゃった」「これじゃ、なかなか作りたい模様にならないよ」「とっても細かい作業なんだね」

 箱根寄木細工が精巧なつくりであることを体感しながら、一人、また一人と作品を完成させていく。

 「先生、できました!」「私はこんな模様にしてみたよ」

 自分の作品を先生に自慢げに見せている子どもたち。

 「寄せ木って、ちょっとずらすだけで、全然違った模様になるんだね」「他の模様もつくってみたいな」「先生、僕、箱根寄木細工の職人になりたい!」

 豊富な種類の木材を生かした箱根の伝統は、こうして子どもたちに引き継がれていく。

 教室には、雲の切れ間から温かな日差しがふりそそぎ、窓の外には箱根の山々が輝いていた。

さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート 神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。 http://www.pref.kanagawa.jp/docs/v3p/seitosidou/hanii.html

 
 

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