体つくり楽しみ学ぶ
みんながゴールできる運動を自ら考える
「アザラシの格好で鬼ごっこするのはどう?」「いいね! でも長い時間は大変かな?」「じゃあ、この運動は『アザラシになって、1分間鬼ごっこをする』にしようか?」
6年生の子どもたちが考えているのは、オリジナルの「体つくり運動」。内容とともに、クラスの一人一人が「ちょっと頑張ったらできそう」というゴールを設定する。そのためにはどうしたらいいか、グループごとに考えを巡らせる。
座って足を伸ばし、前にかがむ「長座体前屈」。フラフープを使い2人組で行うストレッチはどうか、とあるグループが考えた。その話し合いの様子に注目していた担任が問い掛ける。「もっと小さいフラフープにしないと、ストレッチにならないんじゃない?」
「これは、体が硬い人用です。柔らかな人は、もっと小さいフラフープを使います」と子どもたち。クラスの一人一人のことを思い浮かべて考えていることが分かるアイデアだった。こうして、クラス全員ができそうなことをイメージし、内容やゴールを考えていく。
この活動を行うことにしたきっかけは、学年当初の長期にわたる臨時休校だった。臨時休校明けの子どもたちは、教員が想像した以上に不安な様子が見られた。外出も思うようにできなかったこともあり、体力の低下も心配されていた。
そんな中、教員が注目したのが、体育の授業で行う「体つくり運動」だった。内容を見直し、まだ学校生活に不安を感じている子どもたちが楽しく取り組めるものを、自らが考え出していくように心掛けた。
友達と一緒に考えた「体つくり運動」を楽しみながら行うことで緊張も解けていく。子どもたち同士の関わりを通して行う学び合いは、学校ならではの「学び」を再確認するものとなった。
さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート 神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。 http://www.pref.kanagawa.jp/docs/v3p/seitosidou/hanii.html
座間市立座間小学校(座間市座間)
アザラシになって鬼ごっこ [写真番号:428780]
フラフープを使ったストレッチ [写真番号:428781]