夏休みも学び豊かに
理療科の生徒、オンラインでやりとり
夏休み中の8月6、20日の2日間、県立平塚盲学校の高等部理療科で、オンライン特別講座が行われた。
理療科とは、あん摩・マッサージ・指圧、はり、きゅうを学ぶ職業教育課程のことだ。本年度は10代から60代までの幅広い年齢層の生徒18人が解剖学、生理学、病理学、リハビリテーション医学などの基礎科目と、経穴概論、理療理論、臨床実習などの専門科目を学習している。オンライン特別講座は、新型コロナウイルスの影響で、例年より短くなった夏休み中にも、学びの機会を提供するために企画されたものだ。こうした取り組みは、開校110年の歴史で初めての試みだ。
「五十肩の痛みの原因の一つとして、上腕二頭筋の肩の腱(けん)が炎症を起こしていることがあります」。講座初日、臨床実習の担当教諭が講義する五十肩への手技療法講座は、理療科生徒の半数以上が受講した。
講義では、「治療した後、五十肩を繰り返す可能性もあると思いますが、本人が継続して改善するためにはどのような方法がありますか?」という生徒の問いに、担当教諭が丁寧に答える双方向のやりとりも行われた。
この日は、他に「鍼(はり)の神様 杉山検校物語」や、「アロマセラピー入門」といった講座も実施した。
8月20日の第2回にも「盲学校の進路について」「訪問マッサージについて」「さまざまな視点からのリスク管理」といった複数の講座が開講された。
夏休みが明け、受講した生徒からは「自宅で学習できるので感染症の心配をせずに受講できました」「卒業後、遭遇しそうな出来事を想像しながら聞けました」などの声があった。
オンライン特別講座により、各科目での生徒たちの学びを豊かにすることにつながった。
さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート 神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。 http://www.pref.kanagawa.jp/docs/v3p/seitosidou/hanii.html
県立平塚盲学校(平塚市追分)
五十肩について、実技を交えて分かりやすく [写真番号:398069]
講座は授業以外の学びも充実 [写真番号:398070]