横浜港とつながる運河だった大岡川が、いつの間にか市民から遠い存在となっていた。転機となったのは、黄金町地区に密集していた違法風俗店の環境浄化作戦。地域活性化の一環で9年前、親水施設「大岡川桜桟橋」が誕生した。
「水辺を通してにぎわいのある町に復活できた」。大岡川川の駅運営委員会副委員長の小林直樹さん(50)は笑顔を見せる。
10人乗り手こぎボート「Eボート」を導入し災害時に物資を運べるように地域ぐるみで練習した。今ではスタンドアップパドルボード(SUP)など新たな水上スポーツの拠点に。
「SUPをこいでから出勤するサラリーマンがいる。水辺がある生活が、市民のライフスタイルとして定着しつつあるのかな」