野毛の古い旅館がゲストハウス(素泊まりの宿泊施設)として生まれ変わった。手掛けたのは旅行好きの若いカップル。2人で各国のゲストハウスに泊まりながら世界一周した思い出を胸に「世界中の人々が交流する場所にしたい」と夢を膨らませている。
ゲストハウスは横浜市中央図書館近く、同市中区野毛町の路地に3月下旬にオープン。約10年前まで営業していた「双葉旅館」の築50年の木造2階建てを改修(renovation)したことから、その名も「FUTARENO(フタレノ)」だ。
経営者は婚約中の田中健太さん(30)と山倉未奈さん(30)。2人は2012年4月から1年間、アジアからヨーロッパ、中東、南米、北米の46カ国を巡る世界一周の旅に出た。宿泊費を節約するために安価なゲストハウスを選んだが、そこは出会いを与えてくれる場所だった。
ラオスで連絡先を交換したフランス人カップルは、半年後にフランスを訪問すると自宅に泊めてくれるなど長い付き合いに発展した。エジプトで出会った仲間とは意気投合し、一緒に旅行も楽しんだ。