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観光船営業所長・石田史朗さん
港WORKER:非日常の喜び提供

横浜みなと新聞 | 神奈川新聞 | 2016年2月29日(月) 09:43

シーバスの乗船客を案内する石田さん(左) =横浜市中区のピア赤レンガ
シーバスの乗船客を案内する石田さん(左) =横浜市中区のピア赤レンガ

 青い海とともに、みなとみらい21(MM21)地区のホテルや横浜ベイブリッジ、工場群といった景色が眼前に広がる。

 横浜赤レンガ倉庫(横浜市中区)裏手の桟橋・ピア赤レンガ。ポートサービス(同)が運航する観光船「マリーンシャトル」「マリーンルージュ」、海上バス「シーバス」の経由地であり、年間を通じて多くの観光客らが利用している。

 ここ、ピア赤レンガ営業所の所長を務めるのが、石田史朗さん(58)だ。

 従業員は計7人だが、常時いるのは3~4人。所長自らチケット販売や乗船客の案内など忙しく仕事をこなすが、その間ずっと笑顔を絶やさない。シーバスを降りた修学旅行生からカメラを渡された時も目を細め、撮影に応じた。

 「ここは絶好の撮影スポット。外国人のお客さんから『一緒に写って』と言われることも多いです」と、また笑顔。海と人が本当に好きなのだろう、と感じさせる。

 大分県出身。大学では法学部だったが、海に関わる仕事がしたいと1981年4月、同社に入社した。

 大きな転機となったのが85年のマリーンシャトルの就航だ。当時、東京湾では初のレストラン船だったという。同社が観光事業に本格参入していった時期で、担当部署の立ち上げメンバーの一人に選ばれた。

 92年にはマリーンルージュが就航。船上結婚式などもできるメーンダイニングをはじめ、スカイデッキやレストラン個室などを備えた“ワンランク上のぜいたく”を提供する船だ。

 就航にあたり、社内初のパーサーに任命された。パーサーは、ホテルでいうところのコンシェルジュ。船内の接客全般を担い、客の要望や質問に応じながら、安全かつ楽しく過ごせるようサポートするのが業務だ。

 「当初はマニュアルもなく、手探りだった。船や海に関することなど聞かれたことに対し、自分も興味を持つよう心掛けた。ただ、専門的な話になると困りましてね。船から会社に電話して問い合わせたこともありました」。苦笑しながら、当時を振り返る。

 船上での仕事は体力的に厳しくなり、20年ほど前から陸上勤務を続ける。時代は変わり、横浜港の景色も様変わりしたというが、船上で非日常のひとときを味わった客の笑顔と、「ありがとうございました」の一言が、最大の喜びであることに変わりはない。

 石田さんは言う。「これから東京五輪に向けて、横浜を訪れる外国人客も増える。にぎわいが楽しみな一方、街としてどうおもてなしをするかが大事になってくる。企業間の連携や行政の支援が一層、必要になるでしょうね」

 やはり、常に頭にあるのは「人」。接客業が心底、好きなのだろう。


シーバスなどの乗船券を販売する仕事も担う
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横浜駅東口と山下公園を結ぶシーバス。主要観光地を巡る横浜ならではの海上バスだ
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