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台風被害 復旧道半ば 無数の傷、沈下…当時のまま

横浜みなと新聞 | 神奈川新聞 | 2019年12月23日(月) 12:27

台風15号で倒壊した護岸は仮復旧が行われ、黒色の大型土のうにネットが張られていた=横浜市金沢区
台風15号で倒壊した護岸は仮復旧が行われ、黒色の大型土のうにネットが張られていた=横浜市金沢区

 台風が相次いで襲来した2019年、横浜港は高波と強風の影響で甚大な被害に見舞われた。特に首都圏を直撃した台風15号では護岸が崩壊、船が橋に衝突するなど深い爪痕を残し、年末を迎えても復旧作業は道半ばだ。横浜市港湾局の港務艇「おおとり」(19トン)に乗船し、日々行われている巡視業務に同行した。

 最初に向かったのは、9月9日未明に東京湾を縦断した15号による影響で広範囲にわたって浸水した同市金沢区幸浦・福浦地区の工業団地の護岸。ここでは高波の直撃を受けて10カ所以上の護岸が損壊した。市は来年の台風シーズンまでに護岸の本復旧をおおむね完成させることを目指している。


貨物船が衝突し、破損した南本牧はま道路=横浜市中区
貨物船が衝突し、破損した南本牧はま道路=横浜市中区

 護岸が崩れた場所には10月、19号の接近に備えた仮復旧として砂を入れた土のうが積まれたが、耐候性のある丈夫な大型土のうに変更されていた。市の担当者は、中身を砕石にした上で、土のう全体にネットを張ることで増強したと説明した。

 波しぶきが土のうの高さにまで達しているのが見えた。市は、本復旧では護岸をかさ上げする方針だ。

 「おおとり」はその後、15号の影響で通行止めになっている南本牧はま道路の橋の下を航行した。南本牧ふ頭(同市中区)のコンテナターミナルと首都高速湾岸線を直結する臨港道路で、橋は強風にあおられた貨物船が接触して損傷していた。

 見上げると、桁の下に潜り込んだ貨物船が波や風の影響で何度も突き上げた際の大小の傷が無数にあった。国土交通省が早期復旧に向けた検討を進めている。


「小さな変化を見逃さない」と話す安井船長=「おおとり」操舵室
「小さな変化を見逃さない」と話す安井船長=「おおとり」操舵室

 15号の影響で閉鎖されている本牧海づり施設(同市中区)は、崩壊した事務所棟や、一部が沈下した桟橋が被災当時のまま。営業を中止している横浜港シンボルタワーでは緑地などの復旧工事が行われていた。

 市は「おおとり」と「ひばり」の2隻の港務艇が基本的に平日の午前と午後の1日2回、港湾施設の確認や油流出や漂流物などがないかを巡視している。不法係留の抑止などを担うパトロール艇2隻も保有し、港内や河川で運航している。

 「おおとり」の操舵(そうだ)室は海面から約4メートルの高さにあり、遠くまで見渡せる。安井裕之船長(52)は「毎日の巡視では乗員同士で情報を共有しながら、小さな変化を見逃さないよう努めている」と気を引き締めていた。

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