中古車の輸出が全国的に増えている。定期点検で整備が行き届いている中古の日本車は海外で人気が高く、特に横浜港はコンテナ船の外国航路が多く、港内に集積しているオークション会場で次々と落札され、輸出しているためだ。日本最大級のコンテナターミナルを誇る南本牧ふ頭(横浜市中区)には中古車をコンテナに積み込む施設(バンニングセンター)が誕生するなど、ミナトの高い荷役技術を生かして物流の効率化や輸送コストの削減に向けた挑戦も始まった。
横浜税関によると、2018年の横浜港の中古車輸出実績は前年比4・0%増の25万6789台。金額ベースでは5・2%増の1608億1815万円に上った。増加の背景は、東南アジアやアフリカ、東欧などの新興国で良質な中古車への需要が高いことにある。
横浜港では新車の輸出が好調なこともあり、自動車専用船で中古車を運搬することは少ない。そのため、輸出業者が港内で自らコンテナに中古車を積み込み、ターミナルに搬入している。