携帯電話の料金引き下げ、地方銀行の再編と、菅義偉首相が旗を振る経済政策が動きだした。安倍晋三前首相の経済政策を「アホノミクス」と厳しく批判した同志社大大学院の浜矩子教授(国際経済学)は、菅政権に、より絶望を感じている。権力の絶対化を命題に、首相官邸直轄で進める理念なき政策の数々。「スカスカより一層、たちが悪い。私はこれを『スカノミクス』と命名する」

-菅政権の経済政策をどう見る。
「『スカノミクス』には、中身がスカスカというのとは少し違い、怪しげでろくでもない、という意味を込めている。携帯の料金引き下げなど国民に受けそうなところから入り、巨大IT(情報技術)企業などに圧力をかけながらたぐり寄せる非常にたちの悪いやり方。地銀再編も地銀や信用金庫、信用組合などが地域経済社会の要として果たす役割をどう考えるか、というきめ細かさはなく、効率のためにくっつけてしまえと。地域の自己展開は効率的統治に邪魔なので、機能しないようにする目的を感じる」
-全体的な狙いは何か。