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社説
自治体の物価高対策 支援に長期的な視点も

社説 | 神奈川新聞 | 2022年6月19日(日) 10:56

 物価高騰に対応し、県内自治体がさまざまな経済支援策を打ち出している。人々の暮らしや企業経営はすでに打撃を受けており、あらゆる手だてで負担軽減を急ぎたい。物価高の要因となっているウクライナ危機の収束は見通せず、円安も追い打ちをかけている。長期的な視野に立った対策も必要となるだろう。

 帝国データバンクの調査によると、食品主要105社が年内に実施または予定している値上げ品目は1万を突破した。食品以外にもガソリンや家庭用耐久財など値上げは幅広いジャンルにわたっている。新型コロナウイルス禍の疲弊に拍車をかける形で、市民や企業に重い負担がのしかかっている。

 そんな中、県内の自治体は経済支援策を続々と打ち出している。

 横浜市は、市内の小売事業者が発行するレシートの利用金額の20%を還元するキャンペーン「レシ活VALUE」を8月下旬から実施する。食料品などのほかガソリンの購入も対象とし、1人当たり最大で3万円分を還元するという。

 横須賀市は、1万円分の購入で1万2500円分を市内で利用できるプレミアム付き商品券を10月から発行。県も、生活困窮者や事業者らへの支援策を盛り込んだ総額251億6756万円の補正予算案を開会中の県議会に提出した。

 物価の高騰は給食食材費にも波及しているが、県内でも複数の自治体が学校給食費の据え置きを決定。食材費の価格上昇分の補填(ほてん)費用を補正予算案に盛り込み、給食の円滑な提供と質の維持を図る方針だ。とりあえずは迅速な対応と言えよう。

 これらの財源には国の地方創生臨時交付金などが充てられている。政府は秋に大規模な補正予算を編成する方針を示しているが、予算措置が遅いという批判もある。3日後に公示される参院選でも物価高対策は重要な争点の一つになろう。

 原油や穀物価格の高騰の背景にあるウクライナ危機は収束の見通しが立たず、円安も続く見通しだ。物価高騰は長期化する恐れがある。国や自治体には、人々の暮らしや企業経営に対する速やかな支援はもちろん、長期的な視点に基づいた対策も求めたい。

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