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社説
選抜高校野球 感染症との共存へ試金石

社説 | 神奈川新聞 | 2021年3月19日(金) 10:55

 高校野球の選抜大会は19日、甲子園球場で開幕する。新型コロナウイルスの流行が始まった昨春以降、ジュニア世代のスポーツイベントに1万人規模の観客を入れるのは初めて。収束の見えぬ感染症との共存へ試金石となろう。

 前回大会は開幕の約1週間前に中止が決定。既に出場が決まっていた学校の球児が涙をのんだ。悲劇を繰り返さぬように、主催の日本高野連は予防の徹底や不測の事態への対応に最善を尽くしたい。

 既に出場32校の選手、スタッフらチーム関係者約千人にPCR検査を実施。幸い全員の陰性が確認された。今後も勝利校は試合の翌日に再び検査を受けることになる。健康を最優先した安全な大会運営は言うまでもないが、選手の心理的な負担軽減にもさらに知恵を絞ってほしい。

 収容人数約4万7千人に対し、入場者数の上限は1試合1万人。大会行事も大幅に縮小した。開会式は初日に登場する6校のみで行われ、アルプス席の風物詩だったブラスバンド演奏も禁止する。ともに感染症予防の観点からやむを得まい。

 代わりに、攻撃時にブラスバンド演奏を録音した音源の使用を許可。開会式に参加できない26校については、事前に収録した映像を球場内のビジョンで放映する。多くの制約の中で新たな試みを模索する主催者の姿勢は評価したい。見る側も新たな選抜大会の在り方として受け入れ、慣れる必要がある。

 神奈川の高校野球ファンの関心事は東海大相模の活躍であろう。出場校の選考資料となった昨秋の関東大会では8強に終わり、全6枠の関東・東京地区の最後に滑り込んだ。

 エースの石田隼都投手は全国屈指の好左腕と評され、攻守にセンス抜群の大塚瑠晏主将ら野手陣も多彩。十分に上位を狙えるはずだ。

 首都圏の緊急事態宣言が再延長された影響で練習時間を制限され、満足に対外試合を組むこともできなかった。そうしたハンディを言い訳にせず、ひた向きに勝利を目指す姿がファンの心をつかむであろう。初戦の相手は、くしくも関東大会でサヨナラ負けを喫した東海大甲府(山梨)。悔しさをエネルギーに変え、憧れの舞台で大暴れしてほしい。

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