1. ホーム
  2. PR
  3. 食品ロス削減でSDGs貢献へ

横浜市内の企業や大学が多様な取り組み
食品ロス削減でSDGs貢献へ

PR | 神奈川新聞 | 2022年3月25日(金) 00:00

 横浜メディアビジネス総合研究所(略称YMBL。神奈川新聞社、テレビ神奈川、tvkコミュニケーションズによるコンソーシアム)と横浜市は、食品ロス削減に向けたプロモーション事業を協働で行っています。食品ロス削減に取り組むことはSDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献することにつながります。市内企業と大学との連携事例のほか、消費者にすぐに食べる場合は陳列商品を手前から取るように呼びかける「てまえどり」と、未使用食品を持ち寄りフードバンク団体に寄贈する「フードドライブ」という二つのプロモーション事業の模様を通じ、企業や市民など多様な主体が取り組める食品ロス削減とSDGs貢献のかたちを紹介します。
企画・制作=神奈川新聞社クロスメディア営業局

廃棄食材の活用に向け連携

横浜市大柴田ゼミ、横浜食品サービス

ゼミ生と横浜食品サービス社打ち合わせの様子。原則毎週金曜開催だったが、週に2、3回設定することもあった

 横浜市立大学(横浜市金沢区)の柴田典子准教授のゼミは、横浜南部市場(同区)で横濱屋本舗食堂を運営する「横濱屋本舗」、冷凍豆腐製造販売「ソイフ」のグループ会社を持つ株式会社横浜食品サービス(同区、以下横浜食品社)と連携し、食品ロス削減につながる取り組みを進めています。マーケティング、消費者行動分析、ブランド戦略を専攻する同ゼミは「SDGsを消費者にとって身近に、気軽に」という視点で横浜食品社と取り組みを始めました。

 横浜食品社では、マグロを加工する際に出る端材を使った「まぐろハンバーグ」の試作など、食品ロス削減の取り組みを進めていたところ、「食と健康についてSDGsの観点からマーケティング的に取り組みたい」との問題意識を持っていた柴田ゼミと連携がスタートしました。21年2月からは同大生協食堂で「まぐろハンバーグ」を使ったメニュー提供を開始しました。

 また、プロモーションにも取り組み、食堂内へのポスター掲示やSNSによる情報発信等を通じ食品ロス削減・SDGsへの貢献をアピールしました。21年度は食品ロス削減につながる商品開発でSDGs貢献を目指すチームと、店舗やウェブでニューノーマル時代のライフスタイル、買い方に適した販売戦略を構築し実践するチームが、同年5月から活動を開始しました。

おからジェラートの製造販売には、SDGs貢献を目指す石田牧場の協力を得た。右は代表取締役の石田陽一さん

 SDGsチームはおからを利用したジェラートの開発・販売、冷凍豆腐の端材の小分け販売などに挑戦。「事前に実施したインタビュー調査ではSDGsに関心はあっても行動に移せていない人が多いことが分かりました。そこで自分たちの行動で食品ロスが減らせSDGsに貢献できることを伝えようと取り組みました」と同チームの谷澤玲太さん(3年)。「ソイフ」から廃棄されるおからを少しでも減らそうと、おからに含まれる美容に効果的な栄養素に着目し、女性をターゲットにしたジェラートの開発に協力しました。SDGs貢献を目指す石田牧場(伊勢原市)の協力も得て取り組みを開始し、横浜食品社などでの試食を実施しました。同チームの横道あゆりさん(同)は「打ち合わせはオンラインと対面の併用でしたが意思疎通が難しく、可能な範囲で対面にするなど工夫しました」とコロナ禍ならではの課題を挙げています。

冷凍豆腐端材を使った小分け商材「ソイフル」。端材を利用していることをうたい、手軽に食品ロス削減に寄与できることをアピールした

 一方、販売チームはSNSや横濱屋本舗食堂のPOP(店内広告)で、魚食拡大に加え、水産エコラベル認証などでSDGs貢献を目指す横濱屋本舗の姿勢を発信しようと取り組みました。同チームの福田萌愛さん(同)は「自分自身魚を食べる機会は少なく、週に1回程度。肉の方が料理のレパートリーが多いイメージがあります。そこで若い世代が食べやすい商品開発やブランド構築へアンケートを行い、魚食への抵抗感をなくすことに重点を置きました」と話します。結果、食材のみずみずしさや調理イメージを盛り込んだ包装資材やウェブを設計し、認知は徐々に上がりつつあります。

 横濱屋本舗統括顧問の丸山和俊さんは、週1回だった定例会議の回数を増やしたり、商品試作に食堂を提供したりと、環境が異なる企業と大学のすりあわせに苦労したといいます。2グループ合同で開発した「からだにも環境にもやさしい、おさかなお弁当」担当の肥田積彦さんは「マグロやサケの端材を使ったハンバーグの『ロコモコ丼』は、私たちなら販売の諸条件にとらわれ避けがちな食材をあえて使うことで、次のステップを考えるきっかけになりました」と話していました。

ロコモコ丼の試作は「横濱屋本舗食堂」で実施。
「食堂は和食店なのでロコモコの発想はなかった」と瀬戸清・横浜食品サービス社社長
2チーム合同で取り組んだ「からだにも環境にもやさしい、おさかなお弁当」のプレゼンテーション風景。魚の端材を使った5種類のメニューを開発、容器は自然由来素材を一部利用した。2021年12月にヨークマート六浦店(横浜市金沢区)で試験販売した

 水揚げの不安定さ、それに起因する価格高騰や見栄え重視の包装など水産業界に危機感を感じている横浜食品社社長の瀬戸清さんは「Z世代(1990年代後半~2000年代ごろに生まれた世代)の人たちが企業と連携することで世の中を変えてくれるのでは、と思います。企業は自分たちの論理で、ユーザーの視点から外れてしまっているところがある。学生との連携で、もう一度自分たちの立ち位置を見直すことができました」と成果を話します。

 柴田准教授は「座学で知識をインプットし(取り込み)、それを会議での議論や商品開発などアウトプットする(実践に生かす)。この繰り返しで学生は専門性を高められたと思います。例えば『ターゲット設定』を頭で理解していても、実際にどんな層を設定し具体的にアプローチをしていけばいいか。概念や理論という抽象度の高い、一般化されたものを現実に当てはめるとき、自分たちがどう適応させるか。他の主体と連携しインプットとアウトプットを繰り返す体験から、その重要性と難しさをしっかり学べたと思います。社会人としての基礎力もつきました」と学生の成長を実感しています。今回、食品ロス削減や魚食拡大に取り組むことで、横濱屋本舗のブランド構築につなげようと取り組んできた柴田ゼミ。両者は次年度の連携活動継続にも意欲を見せています。

(左から)丸山和俊さん、横道あゆりさん、柴田典子准教授、谷澤玲太さん、福田萌愛さん、瀬戸清社長、肥田積彦さん

課題解決で社会と企業にメリットを 柴田典子横浜市大准教授
 マーケティング領域では1970年代ごろから、企業は経済性だけを追求するのではなく社会環境に適した活動を行っていかなければいけないという、社会志向の重要性が言われるようになりました。やがてCSR(企業の社会的責任)が注目されるようになりましたが、当時は社会貢献にのみ焦点を当て、企業の事業性や利益を追求することを否定的にとらえる風潮がありました。それでは大企業しか取り組めず、継続は難しくなります。その後、米国の経営学者ポーターがCSV(共有価値の創造)という概念を提示し、社会課題の解決と企業のビジネス目標を両立させる取り組みこそが重要とうたいました。こうした流れもあり、現在は企業が社会貢献活動に取り組みやすくなってきたと思います。食品ロス削減に限らずSDGsに貢献するには、社会課題と企業の戦略的目標に同時に取り組むこと、独自の経営資源や専門性、強みを社会に提供することで、企業と社会の双方がメリットを得られるような取り組みであることが重要です。そのためには政府やNGO、地域社会などを巻き込み、広く共存共栄する仕組み(エコシステム)を構築することがかぎになります。

 今、学生は就職先の選択にあたり、企業のSDGs取り組み姿勢に注目しています。また今回の取り組みのように、社会課題解決へ企業と学生が連携することは、イノベーション創出の機会が増えるというメリットが企業側にあると思います。

食品購入はてまえから 共通掲示物で呼びかけ

生活協同組合ユーコープでの「てまえどりキャンペーン」の様子

 2021年10月、YMBLと横浜市は横浜市内のスーパーやコンビニと連携し、食品を購入してすぐ食べるときには陳列棚の手前にある消費期限が短い商品から選ぶよう、ポスターやPOP(店内広告)など共通の掲示物で呼びかける「てまえどりキャンペーン」を展開しました。協力いただいたのはセブン-イレブン・ジャパン、相鉄ローゼンなど5事業者約1800店舗(一部市外店舗含む)。その一つである生活協同組合ユーコープ神大寺店(神奈川区)は牛乳売り場に設置しました。

 生活協同組合ユーコープは年2回、組合員から余っている食品を提供してもらいフードバンクに提供する「フードドライブ」をはじめ、食品トレーの回収、リサイクルなどSDGsにつながる取り組みを積極的に行っています。今回の取り組みに対し、瀬戸健一店長(取材当時)は「新鮮な食品を提供するには、店舗の適切な在庫管理と消費者の理解が不可欠。双方の協力で食品ロスを削減したい」と話していました。

 横浜市によると、市内の家庭から出される燃やすごみのうち年間9万3千トンが食品ロス。廃棄に伴い発生する温室効果ガスは地球温暖化の一因となっています。

「てまえどり」実践は7割

 キャンペーンに参加した事業者(従業員)へのアンケートでは、今回の取り組みでの食品ロスに対する関心は高まったか聞いたところ33%が「高まった」、50%が「少し」と回答。てまえどりを呼びかける取り組みには85%が「意義がある」、10%が「意義があるとは思わない」との回答でした。参加した事業者からは「キャンペーン期間に関わらず継続したい」等の意見がありました。

 一方、消費者アンケートでは、すぐに食べる食品を購入する際、手前から取っているかを尋ねたところ30%が「いつも」、46%が「ときどき」実践しており、24%が「実践していない」と回答しました。実践していないと回答した人からは「新型コロナの影響もあり買い物の回数を減らしているため、賞味期限が長いものが必要」などの意見がありました。

※アンケートは2021年11月、横浜市や参加企業がウェブで実施。従業員40人、消費者1942人が回答。

未使用食品を必要なところへ フードドライブ
 フードドライブは、家庭等で使い切れない未使用食品を持ち寄り、フードバンク団体や地域の福祉施設・団体などに寄贈する活動です。YMBLと横浜市は2020年に続き21年11~12月、食品ロス削減プロモーションウェブサイト「YOKOHAMA FOOD LOVE」で企業のフードドライブ参加を呼びかけるキャンペーンを実施しました。集まった食品は343点、30.43㌕でした。20年に参加した企業の中には、自主的にフードバンク団体へ寄贈するなど活動が定着しているところも出てきています。

参加企業、団体(50音順)
アートフォーラムあざみ野、株式会社サンワ 横浜営業所、株式会社テレビ神奈川、株式会社トヨタオートモールクリエイト トレッサ横浜、奈良建設株式会社、株式会社横浜都市みらい

企業・団体の皆さまの取り組みをお寄せください

 ウェブサイト「YOKOHAMA FOOD LOVE」「YOKOHAMA FOOD LOVE」では、企業・団体の皆さまの食品ロス削減に関する取り組みを募集し同サイトで紹介しています。また「食品ロス削減に取り組みたいけれど、何から始めたらいいかわからない」「一緒に取り組んでくれる企業・団体を探している」など、取り組みに関するご相談も受け付けています。
※ウェブサイトへの掲載にあたっては審査があります。

 また、横浜市立大学柴田ゼミや各企業の食品ロス削減活動をテレビ番組でも紹介します。tvk「YOKOHAMA FOOD LOVE」3月29日(火)、30日(水)の午後9時55分からの放送です。

(提供:横浜メディアビジネス総合研究所、横浜市)

PRに関するその他のニュース

PR
PR
PR

[[ item.field_textarea_subtitle ]][[item.title]]

アクセスランキング