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清泉小学校の未来への取り組み⑤
清泉小学校が考える 21世紀の学校の姿とは

PR | 神奈川新聞 | 2021年6月24日(木) 00:00

 Society5.0を目指して、先を急いできた私たちの本当の目的は何だったのか。コロナ禍の時代だからこそ、立ち止まって心の中を自ら観察する時間が準備されたと言ってもいいのでしょう。情報の共有と更新が、人類の幸福につながると信じていたところに警鐘を鳴らしているのが、コロナの難問であるのかもしれません。
(※Society5.0:サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、狩猟・農耕・工業・情報社会に続く第5の社会。日本政府策定の「第5期科学技術基本計画」で定義づけられた。)

必然的に弱さに出会った私たち

 人類が同時に同じハードルを経験したことで、共通して認識された未来像があると思います。工業力を駆使して利便性を追求してきた私たちの自信が、こんなにも脆弱で希薄であったのかと、多くの人が気づいています。何が幸福で何が永続的なのか、予見することができなくなって皆が不安なのです。

 弱いことがいけないかのように、弱者を責めて自分を強者と錯覚し、自分が決して弱者とならないように、細心の注意を払って回避する行動パターンが今の私たちの特徴のようです。これだけ多様性が認められてきた時代なのに、街で生活する私たちは同じ類いの人々とだけ時間と場所を共有し、気が付けば人に合わせることを自動的にしようとしています。実のところ、同種の人間同士で恐れなくていい世界を作って安堵しているに過ぎません。

 人は怯え、自分を苛むあらゆる敵を排除して、余白のないぎりぎりの毎日を送っていると言っていいでしょう。日本人は特に真面目で勤勉な一面を持つので、陥る状況に自分の努力で対処しようとするのですが、そう考えること自体、既に自信過剰なのかもしれません。

歴史と世界が見えなくなった私たち

 今一度、歴史の中に隠された叡智に目を向け、過去に学ぶ姿勢を取り戻したいと思います。いつでも時代はどう進んできたのか、どんな振り子を経験してきたのかを見つめ、人間の尊厳を再評価して、未来を築くチャンスを得たいと思います。
 
 グローバル化が叫ばれ、それを実現してやまない神話は、確かに一見地球を小さくしたように感じられました。しかし世界が身近になればなるほど、目の前の差別はお互いを隣人にするどころか、道の反対側を通って無視していく異邦人にしてしまいました。さらには助けてくれる隣人を求めるあまり、自分が助ける隣人となろうとする意識は生まれず、お互いが兄弟であるという感覚はなくなってしまいました。近くなったのに、私たちの目は肝心なものを見ることのできない目と化してしまったようです。

つながることを目指した教育を

 素足で野原に立つ時、足の裏で感じるちょっぴり不安で、ちょっぴり新鮮なあの感覚。目を閉じて耳を澄ました時、遠くで鳴く小鳥のさえずりや風が鳴らす木々の葉のこすれる音に気付いたあの驚き。こうした当たり前の経験を忘れてしまった現代人が、今世紀をどう生きるか、本当に必要なスキルは何か、それが問われていると思います。そこに教育の担う責任も重いと感じます。

 今世紀を建設する人々が希望と平和の新しい人類となるためには、全く新しく柔和な瞳で未来を見る力の育成が必要でしょう。人間本来の弱さと謙虚さを認める自我、つながり応え合う関係の人間本来の性質、効率的な増産よりも今ある物を慎み深く分かち合う心、こうした教育がクローズアップしてくる時代がやってくると考えられます。

 平和教育も、道徳教育も、奉仕活動も皆大事なものには違いないのですが、最も大切なのはそれらが自分事であるかどうかです。他者の悲しみや辛さに涙する感性を持ち合わせることです。自分と関わりのある切り離すことのできない問題として、自分の生き方に重ねることが出来る人づくりです。

世界中の人々の平和と幸福のために

 テクノロジーの利用も、語学習得の訓練も、卓越した学びの成果も、世界中の人々の平和と幸福を目的に用意されることが大事なのです。清泉小学校の教育活動は、常に変わらぬ価値のもと、前進して進化してきました。総合学習や自然教室の活動、普遍的な宗教心の育成、特に、人間の愛する能力を開発して開花させるべく、そこに重点を置いて、協働で学んでいく姿勢に今後もご注目下さい。

(提供:清泉小学校)

 
 
 
 

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