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神奈川大の実践(4)人間工学の研究、目標は「共生社会」

PR | 神奈川新聞 | 2022年5月28日(土) 05:00

 高野倉雅人教授(工学部経営工学科)の研究分野は人間中心のデザインや道具、サービス、システムなどを追求する人間工学。「SDGsの目標だと『すべての人に健康と福祉を』に通じる。人によって生活しやすさ、活動しやすさが異なることを理解し、互いを思い合う共生社会を実現したい」と高野倉教授は話す。

失語症アプリを開発

今年度のゼミの様子。茅ケ崎市内の商店街と連携し地域情報発信アプリ制作に取り組む。失語症アプリ同様、ヒアリング前の意見交換が重要

 一例が「失語症アプリの開発」。失語症は事故などで大脳の言語中枢が損傷を受け、言語能力が低下する障害だ。車いすなど身体障害を支援する研究は進んでいるが、失語症のようなコミュニケーション障害を支援する研究は少ない。

 本人や家族、言語聴覚士にヒアリングを行い、相手の言っていることを理解できても自分の考えを伝えられない障害を支援するアプリを、5年がかりで学生と開発した。気分や体調を絵文字と目盛で直感的に伝えるようにしたり、文章を自由に設定し読み上げる機能を搭載したりと改善を重ねてきた。

 今後は他者との連携が鍵。アプリを公開し実用化の道筋を探るには、トラブル対応など人的サポートが必要で、企業や団体といった外側の支援が欠かせない。

 「コミュニケーション障害一つとっても画一的ではない。誰でも苦手分野があり、障害や高齢化も一つの『個性』」。工学系の学科だと技術に関心がいくが、使う人に寄り添うデザインを、と高野倉教授は話す。

市川玲也さん(左)、中村嘉孝さん(右)

 多様性を尊重する取り組みは他にも芽生えている。

 市川玲也さんと中村嘉孝さん(いずれも大学院工学研究科工学専攻・機械工学領域博士前期課程)の「盲導犬ロボット」研究もその一つ。供給不足の盲導犬に代わるシステムを市川さん、機械のハード部分を中村さんが担当し1年かけ開発した。

 「視覚障害の道案内システムはあるが、周囲の環境を伝えたら散策が楽しくなるのではと考えた」と市川さん。「桜が咲いている」などカメラ映像の情報を音声で伝え、障害物を避けながら道案内する機能を搭載している。

 二人の研究は学内の「SDGsアワード」奨励賞を受賞。中村さんは「受賞を機にSDGsを調べたところ、自分たちの研究に通じると認識した」と話す。誰一人取り残さない社会を実現するためのアプローチは無限に広がる。(椿 真理)

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