「巨大地震! いかに生き延び、生き抜くか!」と題した公開講座が9日、京急大津駅近くの横須賀市大津コミュニティセンターで開かれた。会場には地元住民ら約160人が集まり、長年、市の防災アドバイザーを務めた画家の須藤眞啓さん(61)=同市湘南国際村=の講演に耳を傾けた。
大地震に備えて日ごろから住民の自助能力を高めてもらおうと同コミュニティセンターが企画。市の防災専門委員や防災アドバイザーを15年近く務めた須藤さんを講師に招いた。
須藤さんは「地域防災力」をテーマに講演。阪神大震災をきっかけに設立された民間団体「災害救援ボランティア推進委員会」の緊急事態対策監として米国の消防隊やレスキュー隊の出動に同行した経験や、能登半島地震や新潟県中越沖地震の現地で支援に当たった経験を基に、防災の心得を解説した。
「行政に頼らず、自分の命は自分で守るという意識を持ってほしい」と強調。犠牲者を出さないためには「誰がどこに住んでいるかなど地域の情報を自分たちで管理することが重要」とし、「指示がなくても統率力を持って行動できるリーダーが各地域に必要」と呼び掛けた。
トレードマークの迷彩服に身を包み、プロジェクターで写真を紹介しながら講演を進めた須藤さんは、ユーモアを交えた軽快なトークで来場者を楽しませつつ、災害時の対応について分かりやすくアドバイスしていた。
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